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IBM、Power10搭載サーバーのエントリーモデル「IBM Power S1012」を発表

 米IBMは現地時間7日、IBM Powerサーバーの新製品「IBM Power S1012」を発表した。

 IBM Power S1012は、Power10プロセッサーを搭載し、2Uラックマウント型またはタワー型のデスクサイドフォームファクターで提供される、中小規模組織向けのエントリー価格モデル。

 Power S812と比較して、コアあたり最大3倍のパフォーマンスを提供。AI推論などのアプリケーションを、コアからクラウド、そしてエッジへと拡張しようとする顧客のために、リモート管理機能を強化するように設計されている。また、エッジコンピューティングは、小売業における顧客行動の分析、製造業における生産プロセスの監視と最適化など、業界を横断するリアルタイムの洞察によって競争上の優位性を提供できるとしている。

 Power S1012をエッジに配置することで、顧客はデータが生成される場所でAI推論を実行できるため、データ転送が不要になる。各Power S1012には、AI推論をサポートするためにコアごとに4つのMatrix Mathアクセラレーターが搭載される。

 Power10による透過的なメモリ暗号化により、ローカルで実行されるAIモデルへのデータの出入りを保護し、データ漏えいに対処する。さらに、高度なリモート管理機能とクラス最高の信頼性を誇るPower10フィーチャーにより、IBM Power S1012 は、企業がIT環境をリモートで効率的に管理・監視し、応答性を高めてダウンタイムを最小限に抑えることを可能にし、冗長ハードウェアやフェイルオーバーメカニズムなどの高可用性機能により、コンパクトな物理的フットプリントで継続的な運用を確保できるとしている。

 また、中小規模のIBM iを利用する顧客に、Power S1012は最新のPower10プロセッサーベースのテクノロジーへの道を提供すると説明。ビジネスクリティカルなIBM iアプリケーションのIT経済性と効率性を向上させるために、1/4/8プロセッサーコアが利用可能で、顧客はPower S8144と比較してパフォーマンスを最大3倍向上させられるとしている。

 さらに、Power S1012 2Uハーフワイドデザインは、Power S1014 4Uラックサーバーと比較して、顧客IT物理フットプリントに割り当てられるスペースを最大75%削減でき、1台のサーバーを本番用として使用し、もう1台を仮想ハードウェア管理コンソール(vHMC)をホスティングするオプションや、開発、テスト、高可用性に使用するオプションにより、アプリケーションとIT管理の統合を可能にするとしている。

 IBM Power S1012は、IBMおよび認定ビジネスパートナーから6月14日に一般発売される予定。