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日立、Persefoniとの連携により金融機関向けの投融資先GHG排出量算定支援サービスを提供

金融機関向けの投融資先GHG排出量算定支援サービスの概念図

 株式会社日立製作所(以下、日立)と株式会社日立システムズは11日、このたび、Persefoni Japan合同会社(以下、Persefoni)と連携して、ファイナンスドエミッション(投融資先におけるGHG排出量)の算定を支援する、金融機関向けの投融資先GHG排出量算定支援サービスを開発し、日立のEcoAssist-Enterpriseを活用した環境情報管理サービスの追加メニューとして提供開始すると発表した。

 日立では、各国で金融機関に対して、ファイナンスドエミッション(投融資先の排出量)を含めて、排出量をネットゼロにすることを義務化する動きが進んでいると説明。金融機関においては、温室効果ガス削減に関して、GHGプロトコルのScope 1、2に分類される自社のGHG排出量よりも、Scope3カテゴリ15に分類される、投融資先企業のGHG排出量が相対的に大きく、90%以上をScope3が占めている。

 そうした中で、現状は投融資先企業の公開情報による推計に基づくトップダウン分析が中心で、カテゴリ15の実態に沿った算定に膨大な手間を要するため、いわゆるボトムアップによる分析が難しいという課題があるという。

 こうした中、日立は2023年8月から、地域企業の脱炭素経営を支援する金融機関向けに、EcoAssist-Enterpriseをベースとした環境情報管理サービスの提供を開始し、エンドユーザーかつ金融機関の投融資先である中堅・中小事業者のGHG排出量の効率的な算定支援に貢献してきた。また、Persefoniでは、投資家への開示を前提としたGHG排出量の算定・開示・脱炭素化クラウドサービスである、Persefoniのファイナンシャルサービスを提供してきた。

 日立グループでは、日立システムズを通じて、Persefoniのファイナンシャルサービスを金融機関の顧客に提供してきた実績があり、日立システムズのファイナンスドエミッションにおける知見と技術を活用して、より精緻な算定に対応させるため、EcoAssist-EnterpriseとPersefoniのファイナンシャルサービスとの連携に着手した。その結果、日立は地域の中堅・中小事業者を中心に投融資を行っている金融機関向けに、投融資先GHG排出量算定支援サービスを提供開始するとしている。

 サービスでは、EcoAssist-Enterpriseを通じて、金融機関の投融資先におけるGHG排出情報を一次データとして収集・把握し、投資家への開示を前提としたGHG排出量の算定・開示・脱炭素化クラウドサービスであるPersefoniのファイナンシャルサービスと連携する。これにより、国際基準PCAFが定める高い水準(Data QualityのScore2以上)での算定が可能となる。

 サービスにより、金融機関におけるファイナンスドエミッション算定の精緻化および省力化と、金融機関による投融資先の脱炭素に向けたエンゲージメント活動が金融機関のファイナンスドエミッションに反映されることで、地域の脱炭素化に貢献する。

 滋賀銀行が、同サービスを活用して、ファイナンスドエミッションの算定を行うことが決定しており、2023年8月にサービス開始した環境情報管理サービスで収集した投融資先企業の一次データを使用し、ファイナンスドエミッション算定を実施する。

 日立と日立システムズは今後、地域金融機関向けにGHG排出量データのさらなる精緻化などファイナンスドエミッション算定を支援していくサービスやソリューションを提案・提供すると説明。また、サービスによって見える化されたGHG排出量に関する情報をもとに、地域金融機関や地方自治体との連携を通じて、中堅・中小事業者のGHG排出量の削減についても支援し、地域の脱炭素化に貢献していくとしている。