ニュース

Box、Azure OpenAI Serviceとの新たな連携を発表、Enterprise Plusプランの顧客向けにBox AIを提供開始

 米Boxは現地時間5日、高度な大規模言語モデルをAI機能「Box AI」にもたらす、Microsoft Azure OpenAI Serviceとの新しい連携を発表した。今回のAzure OpenAI Serviceとの連携により、BoxとMicrosoftのセキュリティ、プライバシー、コンプライアンスにおけるエンタープライズグレードの基準を画期的なテクノロジーに適用した、世界で最も先進的なAIモデルを活用できるとしている。

 Boxでは、Azure OpenAI Serviceと連携することで、Boxは最も優れたインテリジェンスモデルをコンテンツクラウドに採用し、エンタープライズグレードのAIをさらに進化させると説明。MicrosoftとBoxは、FINRAやGxP、FedRAMPなどの厳格なコンプライアンス要件を満たすための支援をしており、今回の発表により、規制の厳しい業界においても、新たなユースケースにAIを活用できるよう取り組むとしている。

 業界ごとのユースケースの例としては、金融サービス分野の企業は、市場動向、経済指標、過去の財務データを含むBox内のレポートからインサイトを引き出し、予測や潜在的なリスクを明示した重要な調査結果の要約を提供できると説明。また、ライフサイエンス分野の企業は、臨床試験データから情報を取得し、膨大なデータセットの分析を迅速化することで、臨床試験の結果をより包括的かつ効率的に理解できるとしている。

 また、BoxのEnterprise Plusプランの顧客向けに、Box AIの一般提供を開始することを発表した。

 Box AIは、コンテンツクラウドBoxに、生成AIの力を活用したAIの基礎モデルを搭載しする。ベータ版リリース以来、数千社の企業がBox AIを活用し、社内の文書から必要な情報を簡単に抽出したり、自動的に新しいコンテンツを生成したり、コンテンツから即座にインサイトを得ることで、働き方の変革やビジネスプロセスの加速化に取り組んでいるとしている。

 Azure OpenAI Service との連携を含むBox AIは、すでに利用が可能。Enterprise Plusプランを契約のすべての顧客が含まれ、1ユーザーあたり毎月20クエリーを利用でき、企業レベルではさらに2000クエリーを利用できる。