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Box、Box AIと連携し企業内のコンテンツを整理・公開する新機能「Box Hubs」を発表

Box AIのベータ版は11月から提供

 米Boxは現地時間10月11日、企業のコンテンツを全社で安全に整理、公開する新機能「Box Hubs」を発表した。

 Box Hubsは、AI機能の「Box AI」と連携し、ユーザーがHubsで整理するドキュメントに基づいて、顧客が重要な質問に対して即座に回答を得たり、膨大な量の情報を自動でまとめたり、新しいコンテンツを容易に作成したりといった対応を可能にする。

 Boxでは、世界中の組織が生成し、共有する情報量が急激に増大する現在、企業にとって、ITリソースやユーザーに何時間ものトレーニングを要求することなく、コンテンツを整理し、公開するための柔軟でセキュアなツールが重要だと説明。Box Hubsにより、インテリジェントなコンテンツポータルを容易に作成できるとしている。

 Box Hubsを利用することで、担当者は希望のファイルを選択し、コーディング不要かつ数回のクリックで公開するだけで、ITや管理部門の手助けなく、Hubを数分で作成できる。ヘッダーの画像やアイコン、説明情報、直感的なコンテンツレイアウトを追加して、Hubsをカスタマイズできる。

 Box上の既存コンテンツを容易にHubに追加することで、すぐに読めるコンテンツプレイリストを整理でき、現状のフォルダーから移動やコピーする必要なくコンテンツを公開できる。Hub内に公開されたすべてのコンテンツは、Boxのエンタープライズ基準のセキュリティ、ガバナンス、コンプライアンスの要件を常に保持するため、コンテンツは対象となるオーディエンスのみが利用可能となる。

 利用可能なすべてのHubsは、新しいBox Hubsのギャラリーからアクセスし、シームレスに必要なコンテンツを見つけ、多数のフォルダー間を行き来する必要がなくなる。特定のHub内で充実した検索機能を活用することで、必要な情報を迅速に見つけられる。ビルトインされたインサイトをHubsおよびファイルレベルで確認することで、コンテンツのパフォーマンスやオーディエンスのHubへのエンゲージメントの傾向をより深く把握できる。

 さらに、これらのコア機能に加えて、Box HubsはBox AIと組み合わせることで、生成AIの機能を使って組織内に蓄積された膨大なデータの価値を最大限に引き出せると説明。Hub内で整理されたすべてのコンテンツに対して質問を投げかけ、重要な情報を引き出したり、複雑なコンセプトを要約したり、特定のファイルを比較したりできる。ユーザーはHub内の情報に基づいた新しいコンテンツを生成できるようになり、関連性の高い新しいコンテンツを簡単かつシームレスに作成できるようになる。

 これらの機能により、Box Hubsは企業だけでなく、あらゆる部門やチームのコンテンツを安全に管理、整理、公開するための手軽な方法を提供すると説明。例えば人事部門であれば、会社の手引きや確定拠出年金プラン、最新のダイバーシティ&インクルージョンの資料を掲載したHubを公開することで、すべての従業員が簡単に情報を見つけ、会社の方針について最新の情報を得られるとしている。

 Box AIについては、11月からBoxのEnterprise Plusプランのユーザーに対して、ベータ版の提供を開始すると発表。初期段階では、ユーザーは毎月20クエリーを利用でき、企業レベルではそれに加えて2000クエリーを利用できる。さらに今後、より大規模なユースケースのために、追加のクエリーを購入できるようにするとしている。

 Box Hubsは、Enterpriseプラン以上のすべてのBoxユーザーが利用できる機能として提供する予定。Box AIの機能を備えたBox Hubsは、BoxのEnterprise Plusプランに含まれる。どちらのBox Hubsも、2024年にベータ版の提供を予定する。