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国内データセンター内のAI向け電力、2027年には2024年の1.5倍に～IDC Japan調査
2024年1月22日 13:20
IDC Japan株式会社は21日、国内データセンターにおけるAIサーバー向け電力キャパシティの推計値を発表した。2027年末時点におけるAIサーバー向け電力キャパシティは、2024年末時点の約1.5倍になるとしている。
IDC Japanでは、生成AIの利用に関心が高まりAIサーバーの導入が進んでいるが、データセンター内におけるAIサーバーがどのように配備されていくのかについては、まだ不確実なことが多い状況だと説明。そのため、ユーザー企業によるAIサーバー導入について一定のシナリオを設定することにより、国内データセンターにどのくらいのAIサーバー環境が配備されるのかを、データセンターの電力キャパシティで推計した。
それによれば、ユーザー企業が、毎年最新モデルのAIサーバーを購入するという「積極投資」のシナリオのもとでは、2024年末から2027年末にかけて、AIサーバー向けのデータセンター電力は約1.5倍になると推計。さらに、2027年末時点のAIサーバー向けDC電力は、ハイパースケールデータセンターの2～3棟分に相当する規模になるとしている。
また、AIサーバーは1台あたりの消費電力と発熱量が大きいことから、従来のデータセンター冷却システムでは対応が難しいと言われていると説明。今回の推計において、積極投資シナリオのもとでは、2027年末時点の国内データセンターに配備されるAIサーバー環境は、すべて超高密度環境（サーバーラックあたりの電力が20kWを超える環境）となり、液冷方式などの新たな冷却技術の導入が進む可能性が高まると見られるとしている。
IDC Japan Software & Services リサーチマネージャーの伊藤未明師は、「実際のAIサーバー環境は、同一データセンター内の通常密度環境と混在して設置される可能性があり、データセンター運用が複雑化する可能性がある。キャパシティ計画などの効率化および確実性の強化が求められる」と分析している。
