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ドリーム・アーツ、機密データの安全性を高める「BYOK」を実現するクラウドセキュリティソリューションを提供

 株式会社ドリーム・アーツは20日、クラウドセキュリティソリューションの提供を開始すると発表した。第一弾として、米Fortanixとの技術提携により「BYOK(Bring Your Own Key)」を実現するサービスを提供する。Fortanixが提供する鍵管理サービス(KMS)プラットフォーム「Fortanix データセキュリティマネージャ(以下、Fortanix DSM)」と、ドリーム・アーツが提供する業務デジタル化クラウド「SmartDB」の連携により、セキュアな情報管理のデジタル化が可能となる。

 ソリューションはファーストユーザーとして、株式会社ジェーシービーのよりセキュアな社内OA基盤の一つとして、2023年12月に採用された。

 Fortanixのマルチクラウドデータセキュリティソリューションは、特に金融サービスやヘルスケアなどのプライバシーに敏感な業界において、世界最大級の顧客で採用されていると説明。Fortanixとドリーム・アーツの統合ソリューションにより、JCBをはじめとする日本の企業は、拡大するデータブライバシー規制に準拠しながら、クラウド環境を安全に利用できるとしている。

BYOKによるデータと鍵の分離

 SmartDBはこれまで、Microsoft Azureを基盤としたセキュアな環境でノーコード開発基盤として、さまざまな業務のデジタル化に取り組んできた。 昨今、社会的に機密性が高いデータをクラウド上で取り扱う状況が増えており、それらを対象としたデジタル化のニーズが高まってきていると説明。特に金融、保険、医療、製造業など、取り扱うデータの機密性、完全性をより高いレベルで求められる業界でもクラウドシフトが加速し、クラウドサービスでも高いセキュリティ水準が求められている。一方、セキュリティの懸念はますます高まっており、デジタル技術で先行する米国では、データの暗号化と暗号化のため、鍵の所有の分離を実現する「BYOK」という考え方が浸透しつつあるという。

 ソリューションは、ドリーム・アーツおよびサービスのインフラ基盤を提供する電気通信事業者にはデータの読み取りが不可能となり、完全にユーザーのみが閲覧可能な状態を実現する。SmartDBには暗号化されたデータのみが保持され、データを閲覧する場合はKMSから復号化のための鍵を取得する形式で、万一ファイルやバックアップデータの流出、物理的な機器の流出が発生した場合も、データが閲覧されることはない。