ニュース

Red Hat、Ansibleのプレイブック作成を生成AIで支援する「Red Hat Ansible Lightspeed with IBM watsonx Code Assistant」を一般提供

 米Red Hatは現地時間11月1日、Ansibleのプレイブック作成を生成AIにより支援するサービス「Red Hat Ansible Lightspeed with IBM watsonx Code Assistant」の一般提供を発表した。

 Red Hat Ansible Lightspeedは、企業が組織全体のIT自動化を加速させるための生成AIサービス。ユーザーのプロンプトから推奨コンテンツを生成し、IBM watsonx Code Assistantと統合してIBM Foundationモデルにアクセスし、Ansibleコンテンツを迅速に構築する。

 このサービスはAnsible向けに構築されており、自動化のアイデアとAnsibleコンテンツ作成のギャップを解消することに役立ち、IT担当者全体の自動化アクセシビリティが向上するだけでなく、コンテンツのベストプラクティスと組織全体のメンテナンスが可能になり、高品質でより一貫性のある自動化が実現するとしている。

 このサービスはまた、既存のRed Hat Ansible Automation Platformワークフローの自然な拡張として、Ansibleコンテンツツールの完全なスイートとともに、既存の作業方法を強化すると説明。Ansible Automation Platformのサブスクリプションの一部として、Ansible Visual Studio Code拡張機能とネイティブに統合されているため、開発者とオペレーターは、Red Hat Ansible Lightspeed with IBM watsonx Code Assistantにアクセスする際に、他のツールやサービスへのログインやアクセスを必要としない。

 Ansible Playbookとルールの作成・編集について、ユーザーは簡単なテキストプロンプトを入力し、YAMLコンテンツに変換された出力を受け取れるため、ロールとプレイブックの作成が合理化される。経験豊富なユーザーは生産性を大幅に向上させることができ、初心者ユーザーはコンテンツ作成への参入障壁が低くなるため、Ansibleコンテンツを作成できる人材の幅が広がると同時に、企業全体の自動化スキルのギャップを解消できるとしている。

 また、Red Hat Ansible Lightspeed with IBM watsonx Code Assistantは、既存のサブジェクト・マター・ノウハウを、より準拠性の高いAnsible自動化コンテンツとベストプラクティスに変換し、チームや企業全体で拡張できるようにすると説明。既存のAnsibleコンテンツをスキャンし、推奨事項を通じて標準化と品質向上を支援するだけでなく、業界標準にも準拠する。また、このサービスはデータ分離による個人データの保護を支援するため、機密性の高い顧客情報はそのまま維持され、データ漏えいの可能性は最小限に抑えられる。

 Red Hat Ansible Lightspeedは、Ansible Automation Platformのサブスクリプションで一般提供されており、IBM watsonx Code Assistantは別途購入できる。また、組織に特化したカスタムモデルをトレーニングするための微調整機能を、2023年の後半に提供する予定としている。