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両備システムズと日本オラクル、自治体システムのガバメントクラウド移行で協業

全国700以上の自治体が利用する健康管理システムをOCIに対応

 日本オラクル株式会社は25日、公共、医療、社会保障分野および民間企業向けの情報サービスを提供する株式会社両備システムズと、自治体システムのガバメントクラウド移行で協業すると発表した。

 協業により、両備システムズが提供する市区町村・保険者向け地域健康管理システムの最新バージョン「健康かるてV8」を、ガバメントクラウドに採択されたOracle Cloud Infrastructure(OCI)に対応する。全国700以上の自治体で利用されている「健康かるて」のガバメントクラウド対応に、OCIを選択肢として加えることで、自治体領域における両社の価値提供を強化していくとしている。

 両備システムズは、政府が推進する自治体システム標準化の一環として、ガバメントクラウドを自治体と共同利用する際の費用対効果の調査を実施した。また、標準化に伴うガバメントクラウド先行事業で得られた知見をもとに、「健康かるてV8」を開発した。OCIへの対応は、2024年8月を予定する。今後、全国の自治体に展開することで、2025年度末までに全ての自治体の標準準拠システムへの移行を支援する。また、両備システムズはOCIに加え、他社のクラウドサービスと連携し、マルチクラウドでの提供を推進していく。

 OCIがガバメントクラウドの基盤として採択され、また、自治体向け業務システムをOCIで開発するパッケージ・パートナーが拡充したことを受け、両備システムズは「健康かるてV8」をOCI上での構築が可能になるようにする。

 「健康かるてV8」は、「Oracle Database」を利用することを前提にクラウド化する計画で、性能を担保しつつ、安価にクラウドリフトすることが必須条件だったと説明。OCI上であれば、Oracle DatabaseをPaaSとして、高いパフォーマンスを維持しながら安価に利用できるため、移行先の一つとして選定したとしている。今後、日本オラクルは最適なアーキテクチャの選定とコストの最適化を支援する。