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KPMGジャパン、財務経理領域向けに生成AI活用支援サービスを開始

 KPMGジャパンは18日、財務経理領域に適応した生成AIの開発・導入にかかわるアドバイザリーサービスを提供開始したと発表した。

 今回発表したアドバイザリーサービスは、財務経理領域における生成AIの効果的な導入・活用を支援するもの。財務経理業務に適した生成AIの出力を得られるよう、会計基準や経理規定、業務ルールといった必要な情報を参照する生成AIへのカスタマイズを実施するほか、財務経理に精通したKPMGの専門家によるチューニングを実施するという。

 また、適用業務に則したAIの回答が得られるように、プロンプト(対話型AIに入力する命令)の作成方法を支援するほか、生成AIの活用に関するトレーニングや、リスク管理体制の整備もサポートする。さらに、生成AIだけでは解決が困難な業務に対しても、ほかのデジタルソリューションとの組み合わせによって対応を支援するとした。

 KPMGジャパンでは、適用範囲の例として、会計基準や社内の経理規定に関する問い合わせへの回答、こうした問い合わせへの回答の元となる基準やルールの照会、有価証券報告書における開示の記載内容のドラフト作成、契約書からのリース取引の自動抽出といったものを挙げている。

 なおKPMGジャパンは、今回、各メンバーファームが保持する専門性を結集し、生成AI領域を包括的に支援する体制を構築しており、経理財務領域でのアドバイザリーサービスの提供はその一環。生成AIの財務経理業務への適用にあたっては、業務の理解とともに、生成AIが有するリスクへの適切な対応が求められるため、KPMGジャパンでは、同領域における業務理解、生成AIに関するテクノロジーの知見、リスクにかかわる対応方針の策定などの管理体制の整備を同時に支援できる点に強みがあるとアピールしている。