ニュース

NEC、クラウドや仮想化環境向けストレージのエントリーモデル「iStorage V10e」を発売

AWS Storage Gatewayを用いたAWS環境へのバックアップ機能も追加

 日本電気株式会社(以下、NEC)は11日、クラウドや仮想化環境に向けたSANストレージ「iStorage Vシリーズ」において、エントリーモデル「iStorage V10e」2モデルを販売開始すると発表した。

 今回発表された新モデルのiStorage V10eは、安価なSAS HDDの採用によるコスト低減や、本体内蔵の管理ソフトウェアを用いた管理サーバーレス運用に対応するエントリーモデル。ストレージ管理機能とソフトウェアについても、既存の上位モデル(V100/V300)に搭載しているものの中から、バックアップ機能など主要な機能に絞って採用することで、価格を抑えた提供を可能にした。

 NECでは、これにより、仮想化環境のスムーズな導入・運用に加えて、AIを使ったデータのリアルタイム分析や大規模データベース管理用途においても、安価に大容量データを保存可能な環境を提供すると、その特徴を説明している。

 価格(税別、以下すべて同じ)は、非暗号化モデルが314万2000円から、暗号化モデルが394万2000円からで、10月27日の出荷開始を予定する。

iStorage V10e

 また、上位モデルを含めたVシリーズ全体で、ストレージ筐体内データをAmazon Web Services(AWS)にバックアップできる機能を提供する。外部ストレージ接続機能によってAWS Storage Gatewayと接続し、筐体内コピー機能を利用して運用できるため、シンプルで効率的なバックアップを実行できるとのこと。

 こうしたシンプルなクラウドバックアップにより、オンプレミスを用いた遠隔地へのバックアップ環境ではファシリティや運用管理コストが肥大化する、クラウドへのバックアップ環境では設定が複雑化するといった従来の課題に対応。オンプレミスとクラウドを効率的に使い分けるハイブリッドクラウドを実現する。

 なお、このバックアップ環境を構築するための支援サービスとして、「クラウドバックアップ導入支援サービス」も用意した。新サービスでは、利用企業の規模にあった構成を提案し、スムーズなバックアップ環境構築をサポートするとしている。価格は93万1000円からで、提供開始は11月30日。

 さらに今回は、NECが所有するストレージを保守費用込みの月額固定料金で利用できる「iStorage月額課金ストレージサービス」の提供も開始し、コストを平準化して初期投資を抑えたいというニーズにも対応する。価格は個別見積もりで、10月27日の提供開始を予定する。