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NEC、NVMe SSD採用の高速型SANストレージ「iStorage Vシリーズ」 重複排除機能も利用可能に

 日本電気株式会社(以下、NEC)は15日、デスクトップ仮想化(VDI)環境や高負荷ワークロード環境に適したSANストレージ「iStorage Vシリーズ」(以下、Vシリーズ)2機種・4モデルを、同日より販売開始すると発表した。出荷開始は10月29日を予定している。

 Vシリーズは、企業向けストレージ「iStorage」におけるオールフラッシュSANストレージの新製品。NVMe SSDの搭載によって処理性能が向上しており、既存の「Mシリーズ」で採用しているSAS SSDと比べ、処理時間を最大約88%短縮可能になったという。ホストインターフェイスは、最大32Gbpsのファイバチャネル(FC)と、10GbpsのiSCSIに対応する。

iStorage Vシリーズ

 また、Mシリーズにも搭載されているデータ圧縮機能に加えて重複排除機能を搭載したことで、VDI環境において最大約98%のデータ容量削減を実現するなど、ストレージ容量の効率的な運用に対応し、コストパフォーマンスの向上を実現する。

 あわせて、ストレージ筐体間でのデータ二重化機能や、1台のストレージを複数の仮想的なストレージとして管理するパーティショニング機能、外部ストレージを接続し、Vシリーズの容量として操作可能にする機能なども利用できる。

 こうした機能によって、例えば、VDIなどの仮想化環境ではコストの効率化に貢献する一方、AIを使ったビッグデータのリアルタイム分析や大規模データベースの利用などにおいては、高負荷システムのスムーズな運用を支援するとのことで、NECでは、ストレージ容量の効率的な運用を行えるとアピールした。

 ラインアップとしては、価格を抑えたエントリー製品「V100」と、CPUやキャッシュ、iSCSI/FCポート数が増加した高性能モデルの「V300」が提供され、それぞれについて、暗号化/非暗号化の両モデルを用意する。なお、Mシリーズではドライブの暗号化機能を利用していたが、Vシリーズではストレージのコントローラによって暗号化制御を行える。

 価格(税別)は、V100の非暗号化モデルが475万円から、暗号化モデルが515万円から。V300は、非暗号化モデルが1000万円から、暗号化モデルが1126万円から。

 なお今回は同時に、仮想化環境の導入時/更新時に利用できる無料のサービス「仮想化アセスメントサービス」も発表された。このサービスでは、サーバーの構成情報と性能情報を自動収集してリソース使用状況の解析やグラフ化を行い、利用企業の規模にあった構成を提案することにより、仮想環境の最適化をサポートするとしている。

仮想化アセスメントサービス