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シャープがローカル5Gシステムを開発、12月以降に販売を予定

 シャープ株式会社は6日、屋内外のさまざまな場所に高速・大容量の無線通信環境を構築できるローカル5Gシステムを開発したと発表した。シャープは、システム設計から基地局・端末などの機器、設置、保守メンテナンスまでをワンストップで提供し、12月以降に受注販売を開始する予定。

 システムの基地局は、広いエリアをカバーしやすい4.8~4.9GHzの周波数帯かつ、5Gの特長を実現するSA(Stand Alone)方式を採用。無線部と制御部がそれぞれ独立した「分離型基地局」のため、設置場所の状況に応じてシステムを柔軟に構築できる。無線部は屋内用と屋外用を用意し、無線部1基につき最大128端末を接続できる。

システム構成イメージ

 端末は、据え置き型の「IDU(In Door Unit)」タイプと、「ドングル」タイプの2機種をラインアップする。IDUを介して、FA機器やカメラ、各種センサーなどを、無線または有線でローカル5Gのネットワークに接続することで、大容量データの高速伝送が可能となる。ドングルタイプは、コンパクトな手のひらサイズで、PCなどの機器と簡単にUSBで接続でき、防水・防塵性能を備えているため、建設・工事現場など屋外でも利用できる。

 シャープは、開発したシステムにより、ローカル5Gネットワーク関連ビジネスに本格参入し、企業や自治体におけるセキュアで安定したネットワーク環境の円滑な導入に貢献していくとしている。