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NTT西日本グループ、マイクロソフトとの協業によるビジネス向けテキスト生成AIサービスを提供

 西日本電信電話株式会社(以下、NTT西日本)とエヌ・ティ・ティ・スマートコネクト株式会社(以下、NTTスマートコネクト)のNTT西日本グループ2社は22日、自治体・企業向けにテキスト生成AIを活用した新たなサービスを提供すると発表した。

 NTT西日本グループ2社では、テキスト生成AIはユーザーとの自然な対話による情報の伝達ができ、顧客からの問い合わせ対応やさまざまな情報の収集・分析などへの活用ができることから、自治体・企業の人材不足への対応や労働生産性の向上が期待されていると説明。一方、テキスト生成AIについては導入事例も少なく、使い方が分からない、セキュリティ面で不安がある、導入したが利用が進まないという顧客の声が多く寄せられているという。

 こうした状況に対し、NTT西日本グループは、5月22日に発表した日本マイクロソフト株式会社との協業における、「スマート自治体」を実現するDXサービスの提供・自治体業務のBPO支援の一環として、マイクロソフトの「Azure OpenAI Service」を利用したテキスト生成AIの新たなサービスを提供する。

提供イメージ

 提供するサービスのうち、「活用コンサルティングサービス」(NTT西日本提供)は、NTT西日本が運営する共創空間「LINKSPARK」で得た知見・ノウハウを生かした課題設定の整理、活用シーンの創出、事例調査、実証実験、人材育成(スキル者の育成やリテラシー教育)、ガイドライン作成等のコンサルティングサービスを提供。導入後も、テキスト生成AIをより活用できるようにするため、顧客と共にワークショップなどを通じた活用促進方法の検討、優良事例の展開などを実施する。

 「お客さま個別環境構築支援サービス」(NTT西日本提供)は、顧客独自のテキスト生成AI基盤の構築サービスを提供。顧客の既存システムなどとの連携やサービス操作画面(チャット画面、管理画面)の作成、特定業務に特化した利用、顧客の利用データが外部利用されないAzure OpenAI Serviceの活用など、顧客の要望に応じた構築を行える。

 「テキスト生成AIサービス」(NTTスマートコネクト提供)は、Azure OpenAI Serviceを用いて、顧客の利用データが外部利用されない状態で、手軽に利用可能なビジネス向けAIチャットサービスを提供する。導入してもどのように活用していいか分からない、生成AIの出力条件の設定などが難しいという利用者に対して、活用を促進させるテンプレート機能を備え、テンプレートを用いたチャットや、優良なテンプレートの共有を可能にする。

 各サービスの提供料金は、活用コンサルティングサービスが1件あたり100万円から。お客さま個別環境構築支援サービスが個別見積もり。テキスト生成AIサービスは、1契約あたり3万3000円(税込)および1ユーザーあたり月額990円から。初期料金が1契約あたり7万5900円(税込)。

 NTT西日本グループでは、山口県が設置・運営する、やまぐちDX推進拠点「Y-BASE」において、行政分野における生成AIの利用に向けた実証を8月下旬に開始する。県や市町などの自治体業務での生成AIの活用のユースケースを、実証の中で抽出するなど、生成AIの行政分野での実装に向けて、セキュリティ機能の強化や、活用方法・事例の拡大などに取り組むとしている。