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Sansanの業務契約支援クラウド「Contract One」、Azure OpenAI Serviceを利用した契約内容の要約機能を提供

 Sansan株式会社は10日、クラウド型の契約業務支援サービス「Contract One」において、MicrosoftのAzure OpenAI Serviceを活用し、契約の概要を簡単に把握できる「AI要約機能」を提供開始したと発表した。

 Contract Oneは、契約業務の包括的なデジタル化を支援するクラウド型の契約業務サービス。紙の契約書における印刷・製本や押印、郵送など、従来担当者が時間をかけて行っていたアナログな行程を、オンライン上で指示するだけで完結できる機能を搭載するほか、紙の契約書を正確にデータ化し、混在する電子契約書と紙の契約書の一元管理を可能にしている。

 このContract Oneでは2023年4月からGPTを活用したサービス開発に着手し、5月には「Contract One AI」の提供を始めているが、今回は、専門的で難しい文言を分かりやすい表現に変更しながら契約書を要約する「AI要約」機能を提供する。

 下請法の取り締まり強化やフリーランス保護法の成立など、下請け取引の適正化が進むなかで、企業にとって取引事業者との契約書の明確な取り交わしおよび管理・活用がますます重要になっているが、契約書は、難解な専門用語や独特な言い回しが多く使われているほか、長いもので30ページ以上におよぶこともあり、日常的に契約業務に携わっていないビジネスパーソンにとっては理解が難しいのが現状という。

 しかしこの新機能を利用すると、「契約先」「概要」「期間」などを中心に、データ化済みの契約書情報を要約して表示してくれるため、法務担当者に限らず、誰もが迅速かつ簡単に契約情報を把握可能になるとのこと。

 利用にあたっては、企業名などで必要な契約書を検索し、AI要約のタブに移動するだけで、個条書きで分かりやすく要約された文章が表示される。

 Sansanでは、法務担当者が契約書の概要を把握する際はもちろん、営業担当者などが商談前の短い時間に企業との契約概要を把握し、交渉材料の1つとして活用することも可能になると、そのメリットを説明している。

AI要約機能の画面イメージ