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DNP、AI校正・校閲サービスに文法チェックや多言語対応の機能を拡充

 大日本印刷株式会社(以下、DNP)は、製品のパッケージや広告物、契約書などの校正・校閲・審査業務の省力化を、AIを活用して支援する「DNP AI審査サービス(校正・回覧業務)」に、「日本語の誤用などのチェック」「表組みの校正・校閲チェック」「多言語対応」の新機能を追加し、提供を開始した。

 新機能としては、日本語の表記ゆれ・文法の間違い・誤字・誤入力などのチェック機能を追加。価格の表記方法や特定の言い回し、法令で定められたマーク表示方法など、ルールをAIに学習させ、そのルールに基づいてチェックをする機能に、文法の間違いや誤字・誤入力、媒体ごとの表記のゆれなどを指摘する機能を追加した。

日本語チェック:誤りや不自然な日本語を指摘

 また、新機能として、表組みチェック機能を追加。表組みの中から文字情報を抽出し、用語などの一覧データや正しいデータと照合して、一致しない箇所を自動的に判別する。生命保険、損害保険、メーカーなどでは、料金表の表組みには商品の価格やスペックといった重要な情報が多く、文字も細かいため、校正業務の負荷が高いといった課題に対応する。

表組みチェック:原稿情報と表組みの差異をチェック

 さらに、多言語対応への対応として、英語・中国語・韓国語に対応。各言語のテキストデータを抽出して、正しい情報と比較してチェックする。その他の言語は、順次PoCを実施していく予定。

多言語チェック:多言語の原稿と記載情報の差異を指摘

 DNPは今後も、DNP AI審査サービスのAI学習の強化と機能拡充を図り、企業のDXを支援していくと説明。サービスを飲料・食品メーカーや金融・保険業界を中心に提供し、関連するサービスを含めて、2025年度までに累計30億円の売り上げを目指すとしている。