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DNP、「DNP AI審査サービス(校正・回覧業務)」で生成AIを活用した法令・専門用語のチェック支援機能を提供開始
2024年12月5日 09:00
大日本印刷株式会社(以下、DNP)は4日、AIの活用により販促物・広告物や製品パッケージの記載内容に関する審査(チェック)業務を省力化する「DNP AI審査サービス(校正・回覧業務)」について、生成AIを活用して、法令などに定められた制作物の表示に関するルールへの準拠や、専門用語に関わる審査を支援する機能を追加し、先行して保険業界に向けて提供開始したと発表した。新機能の追加により、審査時間の削減率を最大80%まで高められる見込みとしている。
DNP AI審査サービス(校正・回覧業務)は、制作物の画像や文書を読み込み、画像文字認識AIが画像内にある文字情報を識別・抽出して審査データを生成し、各企業が登録したルールと照合して審査の支援を行うサービス。新たに、生成AIを活用することで、法令に定められた制作物の表示に関するルールへの準拠や専門用語のチェックなど、より幅広い領域でのチェック支援に対応する。
各法律に関わる専門家が監修して作成したガイドライン、企業ごとの基準、本サービスで蓄積した正誤データ等を組み合わせて生成AIに学習させることで、高い精度でチェック・審査業務を支援する。
あらかじめ各法律に関わる専門家が監修し、学習した各種制作物の表示に関するルールに基づき、誤認の可能性がある表現を指摘して、代案の文章を提示する。法令を踏まえた、各事業の独自ルールの設定も行える。
利用者独自の専門用語や固有名詞の誤表記に対して、間違いを指摘する。これまでは、想定される誤表記のパターンを全て事前登録する必要があったが、生成AIの類推機能の活用により、正しい言葉を学習させるだけで、多様なパターンの類似の誤表記を指摘できるようにした。
日本語・英語などの文法、ロゴマーク、文字サイズ、注意文言、料金表などのチェック支援にも対応する。
DNPは、今後も対応する法令の拡充を図るとともに、DNP AI審査サービスの機能拡充を進め、企業の業務効率化を支援していくと説明。サービスを保険業界や銀行・化粧品・飲料・食品業界等を中心に提供し、関連するサービスを含め、2025年度に年間10億円の売り上げを目指すとしている。