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UiPath、AI搭載の新機能を含む最新版「UiPath Platform 2023.4」を提供開始

 UiPath株式会社は17日、自動化プラットフォームの最新版となる「UiPath Platform 2023.4」の提供開始を発表した。

 UiPath Platform 2023.4では、生成AIを活用したアドオン機能や強力な開発者ツールを新たに導入した。AIについては、AIはUiPath Platform全体に組み込まれており、シンプルな自動化から高度な自動化まで、構築できる可能性が広がると説明。UiPath Document Understandingには、現在35のモデルが組み込まれており、ビジネス上重要な文書を検証しながら常に学習し、人間によるレビューの例外の数を継続的に削減しているという。

 UiPath Communications Miningのモデルは、最新生成抽出機能のFlan-T5をはじめとする最新の大規模言語モデルをベースにしている。UiPathに組み込まれたAIを活用できるとともに、顧客が独自にAIモデルを持ち込むことも可能で、OpenAI、Microsoft、Google Cloud、AWSより外部AIモデルを統合することもできる。

 生成AIのサポートとしては、OpenAIコネクタにより、ChatGPT機能とAzure OpenAI Serviceをベースとした予測文章機能とチャット補完機能が利用できる。また、Google Vision、Microsoft Vision、Microsoft Sentiment、Microsoft Translator、AWS SageMakerなど、主要なAIサービス用の新コネクタを提供する。

 Clipboard AIは、技術者ではないナレッジワーカー向けの高度なAIで。コピー&ペーストの手間を軽減する。例えば、元となるスプレッドシート、ドキュメント、アプリ、写真などから大量のデータをコピーし、それを別のフォーマットやラベル、データ規約に沿って新たな場所に貼り付けるといったような、ユーザーが日常的に繰り返し行う作業をClipboard AIが学習し、作業全体をナレッジワーカーに代わって実行する。

 開発者ツールでは、ローコードツールやソリューションアクセラレータ、自動テストなどを強化し、開発者が自動化を迅速に実践できるようオプションを拡張する。

 Studio Webは、プロの開発者向けの強力なツールと、非IT人材など市民開発者向けのシンプルでシームレスなエクスペリエンスを提供する。クロスプラットフォームのユーザーは、ソフトウェアのインストールが不要で強力なローコードビルドプラットフォームにブラウザベースでアクセスできるため、迅速にあらゆる市民開発者への利用が広がるとしている。

 UiPath Studioの自動化開発者向け新機能である、トリガーベースのAttended Automation(有人オートメーション)の改善により、開発者は特定のユーザーアクションに基づいた自動化を実行できるようになる。また、コールアウト機能の強化により、既存のソフトウェアをよりスマートにできる。これにより、ユーザーは基盤となるアプリケーションを更新することなく、既存のソフトウェア製品群に文字数や数値の制限などのカスタムルールを追加できる。

 UiPath Appsの機能強化では、フォルダへの展開が容易になり、アプリケーションのライフサイクル管理が強化される。VB.NET式言語も追加したことで、開発者が新たに使える機能が広がる。SAP Heatmapは、SAPの利用状況やテスト結果が分かるようビジュアル化することで、テスターやビジネスアナリストがSAPの健全性を即座に理解できるようになる。

 このほか、ロボット業務の可視化など、エンタープライズレベルの管理、ガバナンス、セキュリティ機能の強化や、自動化の価値実現までの時間を短縮するための機能を強化した。