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デジタルアーツが6月よりコミュニケーション事業分野に本格参入、新たにウェビナーシステム「Desk Event」を提供

 デジタルアーツ株式会社は8日、6月21日にコミュニケーションの事業分野へ本格参入すると発表した。チャット・オンライン会議システム「Desk」のラインアップを拡充し、新たに提供するウェビナーシステム「Desk Event」とあわせて「Deskシリーズ」として展開する。

 デジタルアーツでは、チャット・オンライン会議システム「Desk」を2019年10月より自社内で利用し、セキュアかつ円滑に在宅勤務を実現したほか、2020年10月からは「Desk@Cloud」としてサービス提供を行ってきた。今回はそうした中で、以前から注力してきたセキュリティ事業でのノウハウと実績を生かし、新たなセキュリティリスクが顕在化するコミュニケーションの事業分野に本格参入するとした。

 そのコミュニケーション事業において同社が提供するDeskシリーズでは、1)チャット・オンライン会議システムのDeskと、2)ウェビナーシステムのDesk Eventをラインアップする。

 そのうち1)Deskには、通常版とGIGAスクール版の2つのエディションが用意される。チャットやオンライン会議、ファイル共有などの基本的な機能に加え、単独サブドメイン環境構成(別契約のユーザーと環境を分けて管理)、ファイルセキュリティ製品「FinalCode」との連携機能などのセキュリティ機能と、直感的なインターフェイスが提供され、“セキュアで快適なコミュニケーション空間”の実現を支援するとのこと。

 例えば、ユーザーは招待制のため、招待していない組織外のユーザーがコミュニケーションに含まれることはないほか、組織外のユーザーが含まれるチャットルームには、チャット投稿時に警告を表示する仕組みを備え、誤って社外秘情報を誤送信してしまうリスクを低減するという。

 一方のGIGAスクール版は教育現場向けとなり、ネットいじめ対策など、新たな業務負荷を強いられる教職員に役立つ機能を提供する。具体的には、Webフィルタリングシステム「i-FILTER」と、i-FILTERの「いじめ」や「自殺」につながる書き込みなどをブロックする「見守りフィルター」のデータベースを生かして、児童生徒が「いじめ」関連のチャット投稿をしようとした際に、警告表示や投稿ブロックするなどの設定や、「いじめ」「自殺」などに関連するチャット投稿内容を教職員が見守れる機能を用意した。

 また、クラウド版Webフィルタリングシステム「i-FILTER@Cloud」を導入している教育委員会や学校では、ユーザー管理の統合も可能となるなど、今後さらなる機能強化や連携を行い、快適で安全なコミュニケーションを実現するとしている。

 2)のDesk Eventは、通常版に加えて株主総会版を提供する。通常版は最大2000人が参加でき、朝礼や社内勉強会、オンラインセミナーなど、1対複数人のコミュニケーションを行え、Deskと合わせて利用すれば、チャット・オンライン会議とウェビナーをシームレスに利用できるので、オンラインによる多様なコミュニケーションシーンに対応可能とのこと。

 株主総会版は、主に上場企業に向けて提供されるエディションで、ハイブリッド型やバーチャルオンリー型などの株主総会のオンライン配信に対応。一時的に株主からの音声接続を受けて、質問や動議を行うといった使い方もできる。さらに投票機能も備えており、インターネット上での出席株主による議決権行使にも対応するとした。なお株主総会版は、2022年度にデジタルアーツの株主総会で実証実験済みとしている。