ニュース

ソフトバンクと竹中工務店、スマートビル向けソリューションで連携

 ソフトバンク株式会社と株式会社竹中工務店は13日、ソフトバンクが提供するオフィスビル向けソリューション「WorkOffice+」と、竹中工務店が提供するスマートビルソリューションパッケージ「ビルコミプラス」が連携したと発表した。

 WorkOffice+は、オフィスビルの利用に関わるさまざまな機能を一つに集約したソリューションで、スマホアプリなどで、ビルの管理者が入居者向けに情報発信を行うことや、入居者が会議室の予約や来訪者用のQRコードの発行などを行える。2022年12月に新たに実装した環境可視化機能は、ビルに設置されたIoTセンサーなどから収集したデータと連携することで、ビル内外の温湿度やCO2濃度、混雑度、トイレの満空情報をアプリなどで可視化できる。

「WorkOffice+」の機能一覧
オフィス内の環境を確認できるビル管理者向けの管理画面のイメージ

 ビルコミプラスは、クラウド型の建物OS「ビルコミ」に、環境の変化・技術変革に即応する「IoTセンサーネットワーク」、拡張性・選択性がある「ファシリティメニュー」、ユーザーの利便性を追求した「アプリメニュー」を加えて構成された、スマートビル実現のためのソリューションパッケージ。ビルの設備を更新することなくソフトウエアのアップデートのみで、建築・設備システムの運用性能を高められる。

 今回、WorkOffice+とビルコミプラスが連携することで、入居者はWorkOffice+の環境可視化機能を使って、オフィス空間の温湿度や混雑度、ビル内のトイレの満空情報などを、WorkOffice+のスマホアプリなどで確認できる。また、入居者は環境可視化機能のオプション「リクエスト機能」を使って、暑い/寒いなどの体感をビル管理者に通知し、ビル管理者がその情報を参考に空調を調整できるようになる。

 入居者は、事前にオフィス空間の環境を確認して、より快適な場所を選択して働いたり、出社時間を調整して混雑を回避したりすることが可能になるほか、ビル管理者は「リクエスト機能」の活用により、消費電力の適正化と入居者の快適性をバランスよく両立でき、カーボンニュートラルに向けた脱炭素化を期待できる。さらに将来的には、リクエスト機能を通して得た情報を基に空調などを自動で制御したり、WorkOffice+で予約された会議開始時刻の前に自動で空調を入れたりするなど、WorkOffice+と設備の自動連携も視野に入れているという。

 3月には、竹中工務店と同社のグループ会社である株式会社アサヒファシリティズが、共同で所有する「竹中セントラルビル サウス(2022年10月開業)」にビルコミプラスを導入した。今後、ソフトバンクと竹中工務店は協力してビルコミプラスを展開し、オフィスの快適性の実現とカーボンニュートラルに向けた脱炭素化を支援していくとしている。

「WorkOffice+」と連携した「ビルコミプラス」のイメージ