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竹中工務店とNTT Com、次世代建物管理システムプラットフォームを順次提供へ

 株式会社竹中工務店とNTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は6日、各種ビル管理サービスなどをクラウド上で実現する「次世代建物管理システムプラットフォーム」の提供を11月より順次提供すると発表した。竹中工務店のビルコミュニケーションシステム(ビルコミ)と、NTT Comのクラウド環境、VPNネットワークを組み合わせて提供する。

 今回実現したプラットフォームは、NTT Comのセキュアなクラウド環境(Bizホスティング Cloudn)とVPNによるネットワーク(Arcstar Universal One)を活用しており、建物管理データを安全、高速、かつ効率的に流通させることが可能。また、センサーネットワークや外部サービスとも柔軟な連携を行えるほか、クラウドを活用しているため、1拠点ビル内の管理にとどまらない、複数ビルのエネルギー管理や、エリアの状態監視などへの適用にも適しているとのこと。

 一方、ビルコミのゲートウェイ(ren.Gateway)は、既存の設備システムと高い親和性を持ち、新築ビル以外にも幅広い適用が可能なことから、既存ビルの付加価値向上にも利用できる。

 また、オープンソースのApache StormとNTT Comのストリーム処理技術を活用。リアルタイムに流れてくる大量のビックデータを、クラウド上でリアルタイムに処理する仕組みを、建物管理システムの分野として、国内で初めて実現した。

 加えて、オープンプラットフォームの採用により、建物サービスの向上に寄与する、さまざまなサービス提供企業が参加可能な点もメリット。両社はこのプラットフォームを活用し、サービスを提供する各企業との連携を進めたい意向だ。

 なお今後、竹中工務店では、グループ会社と一体でこのプラットフォームの活用を推進し、顧客や地域の価値向上に取り組むとともに、新たなサービス開発に注力する考え。

 NTT Comでも、より高度なクラウド環境を構築できる「Bizホスティング Enterprise Cloud」を、プラットフォームへ適用してほか、リアルタイム解析技術を活用した、エネルギーモニタリング、エネルギー使用量予測とデマンドコントロール、建物設備の異常アラート通知といったアプリケーションも提供する予定である。

石井 一志