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日立、物流センター向けの搬送計画最適化AIエンジン「LogiRiSM」を提供

「LogiRiSM」の概念図

 株式会社日立製作所(以下、日立)は12日、物流センター全体のマテハン(マテリアルハンドリング。物流業務における原材料や製品の「移動」「保管」「仕分け」などの取り扱い全般、およびそれを担うフォークリフト、コンベア、自動倉庫などの設備のこと)機器を、フィジカルAIに進化させる搬送計画最適化AIエンジン「LogiRiSM」を、HMAX Industryのラインアップとして提供開始した。

 LogiRiSMは、自動倉庫や中量棚、パレット、AGV(Automatic Guided Vehicle、無人搬送車)など複数のマテハン機器の状態をリアルタイムに把握・予測し、各機器をシームレスに連携させて仕分け業務を効率化する最適な搬送計画を自動立案する。WCS(Warehouse Control System)と連携し、従来比で約4倍の生産性向上を実現する。

 具体的には、在庫商品が入った棚やコンテナを作業者の元へ搬送する従来のGTP(Goods to Person)方式に加えて、注文ごとの集品箱をAGVなどの搬送機器に積載して作業者の元まで自動で届けるOTP(Order to Person)方式を組み合わせた搬送が可能なため、作業者の歩行やピッキング後の荷合わせ作業を削減する。また、独自のAI最適化エンジンがオーダーの投入順序やAGVの搬送ルートをリアルタイムに制御することにより、設備と作業者の待機時間を最小化し、稼働率を最大化する。

 さらに、一つの棚から複数オーダー分の商品を連続して取り出す「トータルピッキング」を計画できるため、商品が運ばれてくる回数を減らせる。なお、OTP方式は据え付け型の設備を前提としないため、レイアウト変更が容易で、スモールスタートから大規模センターまで柔軟に適用できる。

 日立は、物流センターの設計から、ロボティクスSI、WCS、WMSに至るまで、プロダクト・OT・ITを横断した物流センター全体の構築・運用に関する豊富な実績と技術力を有している。これらの現場で培ったドメインナレッジと先進AIを組み合わせて開発したLogiRiSMを、HMAX Industryのラインアップとして、主に小売業・流通業向けに展開し、自律的に判断して行動するフィジカルAI への進化を加速させる。

 日立のコネクティブインダストリーズ(CI)セクターでは、プロダクトの豊富なインストールベース(デジタライズドアセット)のデータにドメインナレッジと先進AIを組み合わせた産業分野向け次世代ソリューション群「HMAX Industry」を、成長産業へ水平展開する「Integrated Industry Automation」に注力しており、Lumada 3.0を体現するHMAX Industryの提供を通じて、フロントラインワーカーの現場を革新するとしている。