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NTT Com、アプリやWebにリアルタイムコミュニケーション機能を実装できる「SkyWay」をリニューアル

最大同時通話人数を100人に拡大

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は31日、オンラインコミュニケーションサービスを簡単に開発できる「SkyWay」をリニューアルし、提供を開始した。

 SkyWayは、アプリケーションやWebサイトに、音声・映像通話などのリアルタイムコミュニケーションを手軽に実装できるSDK(ソフトウェア開発キット)。SDKとドキュメントが用意され、音声・映像通話に関する技術・知識や、サーバー構築の必要なく利用でき、オンラインレッスン・IoT・ロボットなど幅広い用途に利用できる。現在、2万以上のサービス開発に活用されているという。

 今回のリニューアルでは、コロナ禍を経てオンラインでのコミュニケーションが急速に多様化し、数十人規模のオンラインイベントなども普及してきたことを受け、最大同時通話人数を20人から100人に拡大した。

 エンドユーザーの環境に応じた端末の負荷軽減では、1つの映像を複数の異なる品質で送信するサイマルキャスト機能や、特定の映像・音声のみの受信など、柔軟なメディアの送受信が可能になるAPIを追加した。また、エンドユーザーごとに、映像・音声の送信可否などを制御する認証・認可機能も追加した。

 このリニューアルにより、例えばバーチャルオフィスの用途では、ワンフロア規模のオフィスを再現でき、部署単位など大人数に対してプレゼンテーションを行う場合には、サイマルキャストを用いることで、それぞれの従業員が環境に応じて適切な品質の音声・映像を受信できると説明。モバイル回線や処理能力の低い端末などでは、低解像度の映像を選択することで、通信量やバッテリー消費を抑えて視聴できる。また、入室可否を制御する機能を使えば、特定の参加者だけが入れる個室の会議室も作成できる。

 工事現場への遠隔作業支援の用途では、遠隔地にいる監督者が、工事現場にいる複数の作業者に遠隔から指示を出す場合に活用できる。例えば、進捗確認のために常時音声のみで接続し、具体的な作業指示が必要なフェーズに入った作業者に対しては、必要な映像を受信するようにしながら、詳細な指示を出すといった使い方ができる。指示を出すために必要な音声・映像だけを選択的に受信できるよう設計することで、最小限の負荷で多くの作業者を支援できる。

 SkyWayは、無料のFreeプランと有償のEnterpriseプランが用意される。Enterpriseプランの価格は月額11万円(税込)から。

 NTT Comでは、SkyWayをライブ配信やメタバースといったユースケースにも対応すべく、より大規模な音声・映像通話、大人数の同期を取るためのデータ通信、ゲームプラットフォームへの対応などを進めていくとしている。