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NTT Com、アプリやWebにリアルタイムコミュニケーション機能を実装できる「Enterprise Cloud WebRTC Platform SkyWay」

サポート付き有償プランと開発者向け無償プランを用意

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は7日、アプリやWebサービスにコミュニケーション機能を追加するクラウドサービス「Enterprise Cloud WebRTC Platform SkyWay」(以下、SkyWay)を発表した。同日より、グローバルで提供開始するという。

 SkyWayは、音声・ビデオ通話などのオンラインによるリアルタイムコミュニケーション機能を、スマートフォン・タブレット端末向けのアプリ、あるいはWebサイトに即日実装できるサービス。リアルタイムコミュニケーションを実現する標準技術「WebRTC」の利用に必要なサーバー群をNTT Comが運用し、PaaSとしてサービス提供するほか、SDK(ソフトウェア開発キット)をユーザーに提供する。

 SDKは、Webブラウザ、iOS、Android、IoT対応機器向けに4種類が提供される。ユーザーがアプリやWebサイトにSkyWayのSDKを組み込みことで、WebRTCを利用したビデオ・音声通話やデータ通信などのリアルタイムコミュニケーション機能、多人数接続機能などを迅速に利用可能になる。

 サーバーAPIとしては、端末間の接続に必要なIPアドレス、ポート番号などの情報交換を行う「Signaling」、端末のグローバルIPおよびポート番号を取得できる「STUN」を標準で提供。オプションでは、データを中継することにより、企業ネットワークなどP2P通信が使えない特定環境でのWebRTC利用を可能にする「TURN」と、端末から受信したデータをほかの端末に分配するメディアサーバー「SFU」も利用可能だ。

 なおNTT Comは、2013年12月より開発者向けにWebRTCを活用できるプラットフォームとしてSkyWayをトライアル提供してきたが、今回のサービスはその商用版にあたるもの。テクニカルサポートや99.99%のSLA(サービス品質保証)を付属して有償で提供するが、これまで通り、スタートアップ企業や開発者も気軽に利用できる無償プランの提供も継続するとした。

 有償プランの価格は、基本料が2.480円/分(1カ月あたりの上限は10万円)、Signaling利用料が10万円(100万回までは無料)。TURN/SFU利用料は、イン/アウトごとに40円/GBとなる。

 なお無償プランでは、Signaling回数が月に50万回まで、TURN利用量が月に500GBまで、SFU利用量が月に500GBまでにそれぞれ制限されている。