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NEC通信システム、3Dセンサーを活用して堆積物を計測できる体積計測技術を開発

 日本電気通信システム株式会社(以下、NEC通信システム)は13日、3Dセンサーを活用し、工場で使用する原材料などの堆積物を安全かつ効率的に計測する、体積計測技術を開発したと発表した。

 大規模な工場での原材料の在庫管理は、作業員が広大で危険の多い堆積物エリアを巡回し、不定形な原材料を目視で確認するため、作業の安全確保、効率化、計測の精度向上が喫緊の課題となっているという。

 そこで、NEC通信システムでは、空間認識が可能な3Dセンサーを活用し、現場に行かなくても計測が可能な体積計測技術を開発した。

 3次元の深度(距離)が測れる3Dセンサーを活用することで、RGBカメラが苦手とする照明がない場所・荒天などの悪条件下でも、高精度で体積の計測が可能となる。3Dセンサーを固定設置することで、計測が必要な危険エリアに近づくことなく、現状の体積が把握できる。1台のセンサーで複数エリアを見ることができ、IPネットワークを利用して遠隔で計測できる。また、あらかじめ対象物の比重が分かっている場合は、計測した体積から重量も算出できる。

 独自補正技術により、計測エリアに柱がある場合や堆積物の裏側が見えない場合や、ヤード端の壁に寄せて堆積させているケースでも体積を予測して計算できる。3Dセンサーは工場などの現場環境に合ったものを選定できるため、例えば計測対象物の環境が屋外や昼夜の場合でも、体積計測ができる。

 NEC通信システムでは、2023年中に技術の製品化を目指す。