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NEC通信システム、3Dセンサー活用で電線・電柱などの設備点検をサポートする「NEC 3次元測量支援ソフトウェア」を販売

 日本電気通信システム株式会社(以下、NEC通信システム)は24日、3Dセンサーを活用して電線・電柱などの設備点検をサポートする「NEC 3次元測量支援ソフトウェア」を製品化し、販売を開始した。

 NEC 3次元測量支援ソフトウェアは、3Dセンサーを活用して取得した設備の3D深度(距離)情報を分析することで、離れた場所から物体の長さや物体間の距離(離隔)を計測する離隔計測技術を活用している。これにより、電線や電柱の長さ・角度などを計測できる。

点検実施イメージ

 電力や鉄道業界では、国や社内の規定に従い、定期的に点検・計測作業を実施しているが、NEC 3次元測量支援ソフトウェアにより、高所作業車などを使用して設備の間近で実施していた点検・計測作業を、離れた場所の地上から実施できる。作業員の安全を確保しながら少人数かつ短時間で設備点検を実施できるようになり、過去の検証では作業時間が最大で85%短縮される効果が得られているという。また、点検作業時に車や歩行者の通行止めや通行制限をすることなく作業を実施できるため、警備員などの作業者の人数を削減できるとしている。

 撮影した3次元点群データ上には、電線や電柱を設置するシミュレーションができるため、設備を新設する時の設計時にシミュレーションを行うことで、点検業務のデジタル化、ペーパレス化などのDX推進にも貢献する。

 3Dセンサーとタブレット端末といった持ち運びしやすい機材を使用して計測作業を行うことができ、タブレット端末の画面で3次元点群データを確認しながら、簡単な操作で計測作業を実施できる。また、撮影した3次元点群データを保存すれば、現場を再訪せずに再計測なども可能となる。

 NEC 3次元測量支援ソフトウェアの価格は200万円(税別)から。NEC通信システムでは、今後2年間で100セットの販売を目指す。

ソフトウェア画面イメージ