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NEC通信システム、3Dセンサーを活用して物体の侵入を検知する「NEC 3次元物体検知ソフトウェア」

 日本電気通信システム株式会社(以下、NEC通信システム)は21日、3Dセンサーを活用して特定エリアへの物体の侵入を検知する「NEC 3次元物体検知ソフトウェア」の提供を開始した。

 NEC 3次元物体検知ソフトウェアは、夜間・荒天などの悪条件下でも使用できる3Dセンサーから3D深度(距離)情報を取得し、NEC通信システム独自の空間認識の物体検知技術で分析することで、特定のエリアに侵入した人や車両などの物体を検知する。重機などが作業している工事現場などにおいて、作業員が危険なエリアに入ったことを検知してランプ・警告音などにより危険を知らせることで、作業員の安全を確保できる。

 また、オフィスなどの場所に何人が滞在しているかのカウントもできるため、混雑度合いの把握にも活用できる。

ソフトウェアの構成

 線や面での監視ではなく、3次元の立体的なエリア内を監視でき、エリア内にある人やモノの検知や人数カウントなどの機能に加えて、検知した物体の大きさ、サイズ、検知位置などの情報を高精度に特定、出力できる。

立体的なエリア設定での検知(黄色枠がエリア設定)

 1台の3Dセンサーで撮影した空間内に、複数のエリアを設定して同時に監視が可能。24時間常時監視のほかに、エリアごとに監視したい時間帯を指定した効率的な監視にも対応する。

 RGBカメラと異なり、暗所でも監視が可能な3Dセンサーを使用しているため、夜間や雨など悪条件下でも、工事現場における危険エリアへの作業員立ち入りの監視などで利用できる。

 ソフトの対応OSはWindows、対応3Dセンサー機種はLivox製、接続可能3Dセンサー数は3台、設定可能エリア数は10。

 NEC 3次元物体検知ソフトウェアの販売価格は1000万円(税別)から。機材、導入、保守費用は含まれない。NEC通信システムでは、今後2年間で50セットの販売を目指す。また、今後は、物体検知技術を応用し、工事現場における危険エリア侵入防止、オフィスなどのフロア内の人数把握、セキュリティ・防犯対策などに加えて、さまざまなシチュエーションで活用できるよう、機能拡張と対応する3Dセンサーの機種追加を予定するとしている。