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Metaがクラウド外販事業に進出? その“皮算用”に浮かび上がる疑問

 Meta Platformsが、AIモデルと計算資源を外部の顧客に販売するクラウド事業を計画していると報じられた。実現すればAmazon Web Services(AWS)、Microsoft Azure、Google Cloudという既存の巨人と直接競合することになる。AIデータセンターへの巨額投資を進めてきたMetaが、その計算資源を外販して新たな収入源を開拓するという構想だ。株式市場はこれを好感してMeta株は急伸した。合理的な戦略と評価する声の一方、AI投資の陰りの表れとの見方もある。

クラウド進出報道を受け、株価急伸

 7月1日付のBloombergは、事情に詳しい関係者の話として、Metaが余剰の演算能力を外部顧客に販売して収益を上げる事業を立ち上げる予定だと報じた。Metaはこれまで、計算資源を社内ワークロードにのみ使用しており、外販を始めることは大きな転換点となる。

 同日、報道を受けてMeta株は約9%上昇した。同社株は2026年に入って直前まで4四半期連続、直近1年で15%近く下落していただけに、今回の急伸は際立っている。

 Zuckerberg氏は5月27日の年次株主総会で、AmazonやMicrosoftとクラウドで競合する可能性を問われ、「(外販は)間違いなく選択肢の一つだ」と述べていた。さらに、毎週のようにさまざまな企業から、APIサービスの提供を求められたり、購入価格に一定のプレミアムを乗せた形で計算資源を買えないかと打診されたりしていることも明らかにしていた。市場の反応の背景には、こうした「引き合いの強さ」を示す発言が既にあったことも影響しているとみられる。

 Metaは2025年度第4四半期(10~12月)決算発表の際、2026年に1150億~1350億ドルをデータセンターに投資すると表明していたが、4月の決算では1250億~1450億ドルに上方修正している。さらに2025年11月には、米国内でAI技術、インフラなどへ2028年までに累計で少なくとも6000億ドルを投じるとした。

 現在、ルイジアナ州に約37万平方メートルの「Hyperion」(最大5GWに拡張する計画、2030年まで建設)や、オハイオ州で原子力を動力源とする大規模AIクラスター「Prometheus」(複数GW級、2026年内稼働予定)などのプロジェクトを進めている。こうして積み上げてきた巨大インフラが、今回明らかになった外販計画の原資となるわけだ。