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シスコとunerryが提携、店舗や公共施設での来訪者の可視化やデジタル集客を実現

 シスコシステムズ合同会社(以下、シスコ)と株式会社unerryは21日、店舗や公共施設におけるデジタル化とデータ利活用推進に向け、製品連携を行ったと発表した。

 シスコでは、無線LANやネットワーク機器各種の管理機能を備えたクラウド管理型ネットワークソリューション「Cisco Meraki MR」を提供しているが、同ソリューションは「Bluetooth Low Energy(BLE)」を利用したビーコン機能を備えており、発信された電波がスマートフォンアプリと反応することで、アプリユーザーの来訪を検知できるため、来店計測や情報配信などに用いられているという。

 一方のunerryは、提携する約120のスマートフォンアプリを通じた1.1億IDの人流データが蓄積されているリアル行動データプラットフォーム「Beacon Bank」を提供している。利用者は、Beacon BankのデータをAI解析することで、さまざまな場所の混雑状況や来訪者の属性・行動の解析を行えるとのこと。

 今回の連携では、このCisco Meraki MRのビーコン機能(以下、Merakiビーコン)とBeacon Bankが連携し、Merakiビーコンによる来訪計測が強化される。あわせて、unerryの人流ビッグデータと掛け合わせた分析可視化の高度化や、unerryの提供する各種マーケティングサービスとの連携が実現した。

 これにより、Cisco Meraki MRが設置された店舗への来店客について、属性や来店頻度を見える化できるほか、店外行動として、どのような業種、業態の店舗を利用する傾向があるかといった分析が可能になる。また、休眠顧客や競合来訪傾向が強い客層に対する、デジタル集客広告の配信・来店効果計測も可能になるとしている。

 なおunerryは今回、シスコが日本市場におけるDXの加速を目的として2022年7月に創設した「エコシステム パートナープログラム」に参画し、両社で連携サービスの導入を推進するとのことだ。