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アイ・オー・データ機器、ビジネス向けNAS「LAN DISK」シリーズを刷新

物理障害を含むデータ復旧サービスと5年保証を標準添付

 株式会社アイ・オー・データ機器は12日、法人向けNASの全シリーズを刷新し、物理障害を含むデータ復旧サービスと5年保証を標準添付したビジネス向けNAS「LAN DISK」シリーズを10月から順次発売すると発表した。同日には、「LAN DISK」シリーズに添付される新たな保守サービスの概要について説明会が行われた。

 ビジネス向け「LAN DISK」シリーズの刷新にあたり、アイ・オー・データ機器 代表取締役社長の濵田尚則氏は、ソリューション事業のビジネス状況について、「当社では、誰でも手軽に利用できる“優しいデジタル”を目指し、ソリューション事業を展開している。成長戦略としては、職場・文教・医療の3つの市場をターゲットとし、それぞれ『中小企業のDX推進』『教育現場のICT化』『クリニックのデジタル活用』の取り組みに注力している」と述べた。

アイ・オー・データ機器 代表取締役社長の濵田尚則氏

 「その中で今回、BtoBビジネスの屋台骨の一つでもあるNAS領域において、より顧客のニーズに応えるべく『LAN DISK』シリーズのサービスレベル向上を図る。『LAN DISK』シリーズでは、2014年から独自の冗長化技術『拡張ボリューム』を実装しており、同技術を活用した運用が多くの顧客に浸透している。また、昨今の急激なデータ量の増加により、データ運用の重要性がさらに高まっていることを受け、満を持して『LAN DISK』シリーズの保証レベルを引き上げる」(濱田氏)とした。

 今回の「LAN DISK」シリーズの刷新では、RAID崩壊が原理上起こらない独自の冗長化技術「拡張ボリューム」による長期5年保証を実現するとともに、重度の物理障害もカバーする最大150万円相当のデータ復旧サービスを標準添付する。5年保証とデータ復旧サービスの2つを実現しているビジネス向けNASは、「LAN DISK」シリーズが業界初になるという。

「LAN DISK」シリーズに添付される新たな保守サービス

 アイ・オー・データ機器 企画開発部副部長の西田谷直弘氏は、「従来製品の標準保証期間は3年だったが、新モデルでは業界最高水準の5年に延長し、保証レベルを大幅にグレードアップした。これにより、一般的なリプレイスまでの期間を標準保証でカバーすることが可能となった。さらに今回、従来まで有償オプションだったデータ復旧サービスを製品に標準添付する。同サービスでは、製品のHDD故障時に、利用条件を満たすことで重度障害にあたる物理障害も含めたデータ復旧を試みることができる」と説明した。

アイ・オー・データ機器 企画開発部副部長の西田谷直弘氏

 また、NAS本体だけでなく、オプションの保守メニューも刷新する。従来のオンサイト保守を「訪問安心保守サービス(オンサイト)」、デリバリー保守を「交換品お届け保守サービス(デリバリィ)」と直感的にわかりやすい名称へと変更し、より購入しやすいよう価格を見直した。保守加入することで、万一の故障時に交換作業をサービススタッフに任せたり、BCP(事業継続計画)対策などの観点からダウンタイムを最小化することが可能となる。

オプションの保守メニューもリニューアル

 さらに、いつでもどこでもNASの状態がわかる無償の遠隔管理サービス「NarSuS(ナーサス)」とあわせて使用することで、日々の運用、保守において今まで以上の安心を実現する。「NarSuS」では、24時間「LAN DISK」シリーズを見守り、異常発生時や定期的なレポート時のメール通知で製品の状態把握が可能。また、クラウド上の管理画面からさまざまな情報を確認することができる。

 なお、新たな保守サービスの対象製品は、今回刷新したビジネス向け「LAN DISK」4シリーズ(LAN DISK Z/LAN DISK H/LAN DISK X/LAN DISK A)102製品となる。