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GitHub、「GitHub Enterprise Server 3.6」をリリース、GitHub Discussionsの利用が可能に

 米GitHubは現地時間8月17日、法人向けに提供する「GitHub Enterprise Server」に新バージョンとなる「GitHub Enterprise Server 3.6」をリリースした。

 GitHub Enterprise Server 3.6では、プロジェクトについての質問や資料の共有ができる「GitHub Discussions」や、監査ログストリーミングなどを追加した。

 GitHub Discussionsは、コミュニティフォーラムをGitHubの公開リポジトリまたは非公開リポジトリに直接配置でき、コミュニティとのコミュニケーション、質問と回答、更新の共有などを簡単に行える。

 GitHubでは、今日のソフトウェア開発では、ソースコード以外に多くのものが必要で、アイデアを集めて発展させ、ロードマップの項目について話し合い、機能要求について議論し、決定事項を記録に残す必要があると説明。そうした作業を行うにあたって、通常はリポジトリからチャットアプリ、メール、またはナレッジ管理システムへの移動が必要となるが、GitHub Discussionsを利用することで、コンテキストの切り替えが不要になり、コードを見ながらアイデアを練ることが可能になるとしている。

 機能面では、新たなファイルツリー表示によってレビューが簡潔になり、ファイルツリーを使ってファイル間を速やかに移動できるため、レビュー範囲を一目で把握できるようになった。さらに、Gitコミットの署名を検証し、開発者の公開GPG署名キーが期限切れ、または無効な場合であっても、コミットを“検証済み”として表示できるようになった(セキュリティ侵害されている場合を除く)。また、ブランチ保護ルールにGitHub Appsの例外を許可する機能により、管理者は規格に準拠したポリシーを把握した上で、自動化を容易に設定できるようになった。

 監査対応の機能では、監査ログを専用のログ収集システムにストリーミングできるようになった。ストリーミングにより、セキュリティチームは監査ログイベントを失うことなく、SIEMシステムを使用して調査の実施が可能になる。

 また、ベータ版として提供していたリポジトリキャッシュ機能が一般利用できるようになったほか、GitHub Advanced Securityでは、企業レベルのセキュリティ概要で全種類のアラートを確認できるようになった。