ニュース

OKIとQTnet、ネットワークなどの機器を操作・制御する「運用保守自動化システム」の実証実験を実施

 沖電気工業株式会社(以下、OKI)は24日、株式会社QTnetとともに「運用保守自動化システム」の実証実験を8月22日から開始したと発表した。実証実験は、運用保守作業での人的リソースの負担軽減や作業時間の削減を目的に実施し、今後の運用保守の自動化に向けた要望および課題抽出の確認も同時に行う。

 通信事業者は、万一の障害発生時には迅速かつ正確に復旧対応することが求められている一方、通信機器の高度化や操作の複雑化などにより多岐にわたる技術力が求められ、運用保守の負担増加が課題となっている。

 実証実験で使用するシステムは、OKIの通信事業者向けサービスプラットフォーム「CenterStage® NXシリーズ」に、運用保守業務に必要となる作業の定型化や自動化の機能を搭載。運用保守時に必要となる各種操作や制御をあらかじめシナリオとして設定をしておき、万一の障害発生時には、シナリオに従った復旧処理を自動かつ迅速に実施することで、サービス停止時間を低減する。また、定期保守作業においては、事前の準備時間が削減されるとともに、人為的な作業ミスが減ることで、通信サービスの品質維持・向上が期待できる。

運用保守自動化システム 動作イメージ

 システムはCenterStage NXシリーズだけではなく、他社製ネットワーク機器製品の制御も可能。SNMPトラップを受信し、トラップに応じたシナリオを記述することで、障害発生時のログ収集、復旧処理などの処理を自動的に実行できる。

 繰り返し使用する複数のデータ収集作業を1つの「作業群」として定義し、その作業群の組み合わせをシナリオから呼び出すことでメンテナンスを容易にする。専門知識がない保守員でも対応できるように、Excel形式で条件分岐を記述してマクロ処理によりコード化する機能を提供。作業群の定義には、応答結果に応じた条件分岐など複雑な処理の記述も行える。

 OKIでは、実証実験で得たノウハウやニーズを生かし、実用化に向けた開発を進めていくと説明。また今後も、通信事業者の安定したサービス基盤へ貢献するため、各種装置の導入から運用・保守までの一貫したソリューションを提供していくとしている。