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日立ソリューションズ西日本、類似図面の検索ソフト「Hi-PerBT 図面検索AI」をアップデート

形状や文字情報に加え、特定の記号による検索を可能に

 株式会社日立ソリューションズ西日本は、日立ソリューションズの「類似図面検索AIソフトウェア」を利用し、類似した図面を誰でも簡単に探せるように支援するソフトウェア「Hi-PerBT 図面検索AI」の新版を、6月20日から提供開始すると発表した。価格は880万円(税込)。

 「類似図面検索AIソフトウェア」は、AIが図面の特徴を学習し、高精度の類似検索を行うことによって、大量の図面から類似率の高い順で図面を探すことが可能なソフトウェア。種類の画像ハッシュを使用する独自手法によって高速な検索を実現しており、10万件を超える図面から、類似する図面と図面内の部品を数秒で検索できるという。

 「Hi-PerBT 図面検索AI」では、この「類似図面検索AIソフトウェア」のエンジンを日立ソリューションズ西日本の図面管理システム「Hi-PerBT Advanced 図面管理」へ組み込んだもので、図面の特徴をAIに学習させ、形状と文字情報の両面から簡単に素早く類似図面を検索できるようにしている。

 今回提供する新版では、特定の記号と完全に一致した図面を検索する機能が追加されており、製造業の加工図・組図ではJIS(日本産業規格)で制定された公差・仕上げ記号などを漏れなく検索可能になったという。また、オリジナル記号も登録できるので、建設業の施工図、水道業の配管図、通信業のネットワーク図など、図面を扱う幅広い業種で利用できるとのこと。

特定の記号による検索の画面イメージ

 日立ソリューションズ西日本では、従来も可能だった、形状や仕様(文字情報)による類似図面の検索と、AND条件やOR条件を組み合わせて利用することで、検索精度のさらなる向上が実現すると、その効果を説明している。

複数の条件を組み合わせて検索した画面イメージ

 また、検索された類似図面と元図面の微妙な差異を判別して、見える化する機能を強化した。目視では違いがわかりづらい部分を赤の枠線で囲み、差異を色で表示できるので、見落としによる設計不良の防止に効果を発揮するとのこと。

類似図面の差異を比較して見える化した画面イメージ

 さらに、日立ソリューションズが2021年2月から販売している「類似図面検索AIソフトウェア」の最新エンジンが組み込まれているため、3D形状モデルデータの検索に対応。2つの図面の差異を色で表示する、といったことも可能になっている。

3D形状モデルの差異を表示した画面イメージ