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ソニーネットワークコミュニケーションズの予測分析ツール「Prediction One」、AIモデルの品質維持支援機能を搭載

 ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社は3月29日、機械学習を用いた予測分析ツール「Prediction One」において、AIモデルの精度劣化や傾向の変化をモニタリングし、精度劣化が起きている項目を発見しやすくする「モデル監視機能」を提供開始すると発表した。

 Prediction Oneは、機械学習やプログラミングなどの専門知識がなくても、数クリックの簡単な操作で予測分析ができるツール。これまで一部の専門職に限られていたAIによる予測分析を、一般ユーザーのPCからシンプルかつ直感的なインターフェイスを通じて簡単に利用できるようになるという。

 このPrediction Oneをはじめとする予測分析ツールは過去の実績データなどをもとにAIモデルを構築するが、時間の経過により、モデル構築時に使用したデータと予測時に使用するデータの間にギャップが生じるケースがある。特に新型コロナウィルスの影響で環境や人々の行動様式が変化しやすい昨今では、AIモデルが陳腐化する傾向があり、状況に応じてモデルの再学習を検討する必要性が増えているとのこと。

 今回提供するモデル監視機能は、ビジネスの実態とAIモデルとの乖離を察知し、モデルの品質を維持することで、効率的なAI運用を目指すための機能。予測モデルの監視画面は、Prediction oneクラウド版のWeb画面から、複雑なプログラム言語を用いずに利用でき、精度劣化が起きている項目をグラフによって可視化するため、高度な技術を持った人員でなくとも運用を行えるとした。

 具体的には、現在動いているAPIのリクエスト数とエラー数、予測精度や項目の傾向変化、予測結果の変化といった、予測APIに使用しているデータが学習時から変化しているかどうかをサマリとして確認可能。さらに、モデルの変化を検知してアラートを上げる機能を搭載しており、日単位、週単位でレポートメールを受け取れるとした。

モデル監視機能イメージ(予測結果の傾向変化)

 なおモデル監視機能は、Prediction Oneクラウド版のアドバンスプラン以上に搭載され、該当のプランでAPI機能を利用する場合、無料で利用できる。