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日立ソリューションズ・クリエイト、「IoTデバイス向けセキュリティソリューション」を提供

 株式会社日立ソリューションズ・クリエイトは30日、IoTデバイスのサイバー攻撃対策製品「Firedome」について、米Firedomeと販売代理店契約を締結したと発表した。日立ソリューションズでは、Firedomeを活用して、IoTデバイスへのサイバー攻撃の耐性を高めることで、製品の信頼性向上や管理コスト低減に貢献する「IoTデバイス向けセキュリティソリューション」の販売を開始した。

 Firedomeは、IoTデバイスへの負荷を抑えたセキュリティエージェントを組み込むことで、さまざまなサイバー攻撃リスクを低減する製品。

 日立ソリューションズ・クリエイトでは、2020年から国内のIoTデバイスメーカーと共同で、デジタルサイネージなどのIoTデバイスに対して、Firedomeの効果を検証するフィージビリティスタディを実施。IoTデバイスに対する攻撃者の偵察活動(ポートスキャン)や、不正アクセス(パスワードの総当たり攻撃)、既知・未知のマルウェア実行などに対して効果が認められ、その際のIoTデバイスに対する動作負荷も軽微であることも確認できたという。

「IoTデバイス向けセキュリティソリューション」の概要

 IoTデバイス向けセキュリティソリューションでは、IoTデバイスメーカーが製造するデバイスに合わせて、Firedomeをカスタマイズして提供する。出荷後の脆弱性を狙った攻撃からIoTデバイスを保護することで、信頼性を確保することが可能になり、セキュリティの不安からIoT活用を見送っていた企業にも安心して利用できると説明。また、導入済みのIoTデバイスでも、ファームウェア/ソフトウェア更新の一部として容易にインストールできるとしている。

 導入後は、日立ソリューションズ・クリエイトのセキュリティチームがIoTデバイスの運用をサポートし、脆弱性の有無や稼働状況をモニタリングし、IoTデバイスメーカーに報告する。また、有事の際には、障害調査や情報不正流出の痕跡調査など、インシデントレスポンスのサポートも行う。

 これにより、多くの企業や複数の拠点で稼働するIoTデバイスをセキュアな状態に維持できるようになり、管理コストを低減できるとしている。

 IoTデバイス向けセキュリティソリューションの提供価格は個別見積もり。日立ソリューションズ・クリエイトでは、今後3年間で売上1億円(累計)を目標とする。