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IBM、フラッシュストレージ製品でランサムウェアなどの検知と復旧を支援する「IBM FlashSystem Cyber Vault」を発表

 米IBMは現地時間8日、フラッシュストレージ製品において、ランサムウェアなどサイバー攻撃の検知と復旧を支援する「IBM FlashSystem Cyber Vault」を発表した。

 FlashSystem Cyber Vaultは、リアルタイムでデータを能動的に監視することによる、有効な復元ポイントに基づいて、ランサムウェア感染からの復元を早められるよう設計されている。これにより、組織は攻撃の進行を迅速に確認し、改ざんされていないデータをより早く復元できるとしている。

 FlashSystem Cyber Vaultソリューションは、IBM FlashSystemアレイのセーフガードコピーにより実現され、マルウェアやランサムウェアによりデータ破損が起きていないかを、セーフガードコピーにより生成されたデータのコピーを定期的に自動検証する。

 この自動検証は、典型的なランサムウェア攻撃が始まると同時に特定することに役立つとともに、どのデータのコピーが攻撃の影響を受けていないかを特定することにも役立ち、これらの情報から進行中の攻撃をより早く検知し、改ざんされていないデータをより短時間で特定して復元できるという。

IBM FlashSystem 9500

 また、IBMでは、統合ストレージ管理ソフトウェア「IBM Spectrum Virtualize」をベースとした、新しいFlashSystemストレージモデル「IBM FlashSystem 9500」「IBM FlashSystem 7300」を発表した。

 新モデルは、ハイブリッドクラウド環境におけるサイバーレジリエンスとアプリケーションのパフォーマンスを向上させるよう設計されたストレージシステム。

 IBM FlashSystem 9500は、前モデル(IBM FlashSystem 9200)に比べて2倍の最大パフォーマンスと、最大50%増のキャッシュ(3TB)を提供。NVMe接続のドライブ数も、前モデルの倍となる48台をサポートする。また、32Gbpsファイバチャネルポートを最大48個サポートし、64Gbpsファイバチャネルポートのサポートも予定。100GbE RoCE v2を含むイーサネットオプションも用意される。

 IBMのSpectrum VirtualizeとSpectrum Virtualize for Public Cloudを利用することで、利用者はデータセンターのエッジ、コア、パブリッククラウド基盤において、IBMの同一のストレージ運用環境を利用でき、さらに、IBMのSAN Volume Controllerのもと仮想化された、他のベンダーの従来型ストレージやレガシーなストレージを再利用し、既存のIT投資に対して、同じデータ・サービスと運用サービスを適用できるとしている。