ニュース

エンカレッジ・テクノロジ、特権アクセス管理ソフト「ESS AdminONE」でデータセンター事業者向けのアクセス管理機能を提供

 エンカレッジ・テクノロジ株式会社は27日、特権アクセス管理ソフトウェア「ESS AdminONE」の機能拡張により、データセンター事業者固有のシステム環境に対応したアクセス管理を実現し、データセンター事業者における運用代行サービスなど、顧客システムへのアクセスに対する安全性向上を図るソリューションの提供を開始した。

 ESS AdminONEは、システムに対してあらゆる権限を有する特権IDの不正使用リスクを低減するため、さまざまな機能を包括して提供するソフトウェア。特権IDの管理に加え、ゼロトラストを前提にした外部脅威への対処が可能で、OS・ミドルウェア・クラウドサービス・SaaS・ネットワーク機器・カスタムアプリケーションなど、あらゆるシステムに対する一元的なアクセス管理を行える。

 今回の機能拡張では、顧客ごとにネットワークが閉じられた閉域網に対して、運用代行サービスなどを実施するという、データセンター事業者固有の課題に対応する。

ESS AdminONEのデータセンター向け展開イメージ

 AdminONEサーバーのゲートウェイ機能により、セキュアなリモートからのアクセスを実現し、事前の申請・承認ベースの仕組みにより、許可されたユーザーだけが許可された運用端末に許可された期間のみアクセス可能となる仕組みを提供する。ワンタイムパスワードを用いた多要素認証により、アクセス者の識別・認証を強化、なりすましを防止するとともに、事後にトレースができるように、リモートアクセスによる操作内容を録画する機能を提供する。

 また、運用代行サービスなどにおいて、顧客システムにアクセスするための資格情報(ID/パスワード)を、横断的かつ一元的に管理することで安全性を高める。顧客システムにアクセスするために預かっている資格情報(ID/パスワード)を、AdminONEサーバーで一元管理、許可なくパスワードを閲覧できないよう安全に保管するとともに、資格情報を利用する際に申請手続きを設け、誰がいつ、どのシステムへアクセスしたかを可視化する。顧客システムにアクセスする際には専用ツールを用いることで、パスワードを非開示のまま作業できる仕組みにより、パスワードの漏えいを防止するとともに、使用後のパスワード変更作業を不要とする。

 エンカレッジ・テクノロジでは、ESS AdminONEの機能拡張が実現する2月から、データセンター事業者やクラウドサービス上のシステムに対する運用アウトソーシングサービスを手掛ける事業者に対して、ソリューションの提供を開始する。提供価格は、管理するシステムの台数によって変動し、対象システム数500台までの場合の参考価格は、年間ライセンスの場合は年額300万円、永久ライセンスの場合は550万円。