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エンカレッジ・テクノロジ、特権ID管理ソフトの特別プランでISV事業者のSaaS展開を支援

 エンカレッジ・テクノロジ株式会社は5日、SaaS/ASPサービスを手掛けるISVなどを対象に、特権ID管理ソフトウェア「ESS AdminONE」を特別プランとして提供する「ESS AdminONE SaaS事業者支援プラン」を発表した。パッケージソフトウェア開発を行っている企業が、自社パッケージを使ったSaaS・ASP事業を展開している、あるいは展開を計画している場合に利用できる。

 現在、クラウドサービス需要の高まりを受けて、自社ソフトウェアをSaaSとして提供しようとしているISVは増えているものの、セキュリティ対策を行って適切に運用するためには、相応の費用が発生する。また、事業として採算ベースに乗せるためには、初期投資をなるべく抑える必要もある。

 今回発表された「ESS AdminONE SaaS事業者支援プラン」は、こうした課題を抱えているISVを支援するためのもので、システムの特権IDの管理を支援するソフトウェアESS AdminONEを、SaaSサービスの提供・運用を目的としてコンピュータシステムに適用する場合、条件に沿った特別なプランとして提供するとした。

 具体的には、管理対象システムが300システムまでの定額ライセンスを、対象企業・対象システムに限定して提供するため、通常ライセンスの約1/3となる、年間200万円で利用できる。

 さらに、SaaS事業の開始から3年未満のスタートアップ企業を対象に、今回の特別ライセンスを含んだサービスプロバイダ向けライセンスすべてを、最大85%割引で提供するとのこと。この場合、300システムまでの定額プランの年間ライセンス費用は初年度30万円になる(2年目以降は割引率が変動)という。

 なおESS AdminONEでは、認証情報の保護やネットワーク制御など、ゼロトラストを前提にした多層防御の仕組みを提供しており、不正アクセスを防止するほか、対象システムの種類にかかわらず、特権アクセスの一元的な管理と利用者のための共通インターフェイスを提供する点を特徴としている。

 エンカレッジ・テクノロジでは、ESS AdminONEを利用することにより、SaaS運用システムへの内部からの操作や、委託先による管理者権限を使用した操作に対し、適切なアクセス管理の仕組みと証跡確保を実現できると説明。また、管理者権限を保有するアカウント(特権ID)の適切なパスワード管理が実現され、SaaS運用システムを内外からのセキュリティ脅威から保護できるとアピールしている。