ニュース

移行先DBで既存SQLの実行をテストする「Insight Database Testing v3.0」、SQL非互換問題への対応を支援

インサイトテクノロジーが新版を提供

 株式会社インサイトテクノロジーは17日、SQLの互換性を評価し、データベース製品の変更やバージョンアップ時の影響を調査する製品「Insight Database Testing」において、新版「同 v3.0」を提供開始したと発表した。SQL互換確認で課題となっていた「SQL非互換問題」などに対応している。

 Insight Database Testingは、現在利用中のデータベースにて実行されているSQLの互換性を事前に評価し、アプリケーションへの影響や改修コストを調査するソフトウェア。

 前バージョンまでのInsight Database Testingでは、SQLの実行可否を簡単に評価し、アプリケーションの人力での大がかりな調査の前に、移行工数を見積もるためのツールとして利用されていたが、DBMS間には仕様差が存在するため、仮に移行先データベースでSQLを実行できたとしても、実行結果が必ずしも同じにはならないといった問題があったという。そこで新版では、SQL文実行結果や実行速度についても比較を行って挙動の違いを検知し、実行はできても挙動が変わってしまうSQLの発見を可能にしたとのこと。

 また今回は、移行先として選択されるケースが増えてきたクラウドデータベースに関する問題にも対処できるようにしている。クラウドデータベースの魅力の1つとして、年間数十~数百項目にもおよぶ新機能提供により、常に最新のテクノロジーを利用できる点が挙げられているが、その弊害として、ひんぱんなマイナーバージョンアップや、数年に一度のメジャーバージョンアップを避けることはできなくなっている。そのため、クラウドへ移行したものの、その後の絶え間ないバージョンアップへの対応に悲鳴を上げているシステムが多数存在しているとのこと。

 そこでインサイトテクノロジーでは、そのギャップを埋めるために、継続的かつ包括的なテストを行える仕組みを提供し、SQLレベルで高品質かつ包括的なテストの実施と、バージョンアップテスト運用の自動化・省力化を支援するとした。

 具体的には、以下のような機能を提供する

・システムで実行されているSQLを自動収集し、新バージョンでのテストを実行
・SQL構文チェック
・SQL処理時間の比較による性能チェック
・SQL(クエリのみ)処理結果の比較によるSQL結果整合性のチェック
・テスト環境の作成
・バージョンアップインスタンスの作成

 なお製品は、VMware ESXi、Amazon EC2、Azure VMで動作する仮想アプライアンス形態として提供される。対応環境は、クラウドサービスがAmazon Web Services(AWS)とMicrosoft Azure、データベースがOracle Database、PostgreSQL、MySQL、Microsoft SQL Server。