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インサイトテクノロジー、SQLテストソフト「Insight SQL Testing」に生成AIによるSQL修正提案機能を搭載した新版をリリース

 株式会社インサイトテクノロジーは16日、SQLテストツール「Insight SQL Testing」に、生成AIによるSQL修正提案機能を搭載したver.4.0をリリースしたと発表した。

 Insight SQL Testingは、本番環境のデータベース(DB)でアプリケーションが発行するSQLを自動収集し、収集したSQLを移行先のテスト環境でテスト・評価することで、DB移行・DBバージョンアップ時のテスト工数を大幅に削減できるツール。

 しかし、移行先のテスト環境でエラーが出たSQLについては、これまで第三者ツールなどを利用して、DBの仕様の差異を確認し修正したのち、再度「Insight SQL Testing」でテストを実施する必要があり、複数のツール間を行き来する手間が発生していたという。

 ver.4.0では、Insight SQL Testing内で生成AIによるSQL修正案を提示し、そのまま再テストを実行することが可能になりました。これにより、Insight SQL Testingだけで本番環境からのSQL収集、移行先へのSQL実行、エラーが発生したSQLの修正案の確認と修正後の再テストまで、一連のプロセスをワンストップで実施できるようになり、テスト工数の削減とUXの向上を実現した。

 SQLテストを実行し、エラーが出た際には、「エラー分析」というボタンをクリックすることで、生成AIによるSQLの修正提案を受けられる。

生成AIを利用したSQL修正提案機能の利用イメージ

 生成AIに提案されたSQL文は、テスト結果と同じ画面で表示され、提案されたSQL修正案が正しく動作するかどうも、同じ画面で再度テストを実行できる。テストが成功すれば、移行アセスメントは完了となる。

 SQL修正提案は生成AIを利用しているため、常に提案内容がブラッシュアップされ続けること、またツールをまたがずにその場で修正案のテストが実行可能なことが特徴となる。

 SQL修正提案機能で利用できる生成AIサービスは、「Amazon Bedrock」と「GPT4All」の2種類。Amazon Bedrockは、API連携によりさまざまな基盤モデルを使用できる生成AIサービスで、Insight SQL Testingでは「Claude v2.1」のモデルが利用できる。AWS上で推論を行うため、Insight SQL Testingのあるマシンへの負荷はほとんどない。また、AWS PrivateLinkを使用することでインターネットを経由せずに推論可能なため、SQL文が外部へ流出する危険性なしに生成AIによる修正提案を受けられる。

 GPT4Allは、完全にローカルで動作するオープンソースのLLMのインターフェイスで、swallow-7b.Q5_K_M.ggufを使用しており、Insight SQL Testingと同じマシン上で推論する。ローカルで作動する分、マシンに大きな負荷がかかり、Amazon Bedrockと比べて応答速度が大幅に遅くなる場合が多く、SQL修正提案の内容もAmazon Bedrockの方が優れている場合が多くなるが、Amazon Bedrockの利用が困難な場合にはGPT4Allが利用できる。