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Zscaler、ユーザーエクスペリエンス監視「Zscaler Digital Experience」でMicrosoft TeamsやZoomとの連携を強化

 米Zscalerは16日、従業員が利用するSaaSやクラウドアプリケーションの遅延や障害などの状況を可視化する「Zscaler Digital Experience(ZDX)」について、新たな統合型コミュニケーションサービス(UCaaS)の監視機能と、デジタルワークフロープラットフォームとの統合を発表した。

 ZDXは、クラウドネイティブな統合サービスプラットフォームであるZscaler Zero Trust Exchangeに統合されたサービスとして提供され、ユーザー、接続、クラウドアプリケーションのテレメトリデータを一元的に可視化し、ユーザーエクスペリエンスに関わる問題を検知し、解決することを可能にする。

 今回の機能拡充では、セキュアなAPIによりMicrosoft TeamsおよびZoomとの連携を強化し、詳細なユーザーやアプリケーションのテレメトリデータの一元化を可能にした。ミーティングやユーザーインタラクションのデータが一元的に可視化されるため、IT部門は従業員エクスペリエンスやビジネス効率性に影響のあるレイテンシーやパケットロスの根本原因を正確に特定し、解決できる。

 トラブルシューティング機能の拡充では、セキュリティ部門、ネットワーク部門、ヘルプデスク部門による、統合コミュニケーションに関わる問題の積極的なトリアージ、接続問題のトラブルシューティング、迅速な問題修復、ユーザー生産性の最適化をサポートする。ZDXが継続的にパフォーマンスを監視するため、障害対応チケットが発行される前に、多くの接続問題を解決できる。

 また、Microsoft 365対応の強化により、IT部門はトレンド、パフォーマンス測定値、デジタルエクスペリエンススコアを分析して、表面化されていない問題や機会を特定し、Microsoft 365のユーザーエクスペリエンスを強化できる。

 ゼロトラストのセキュリティが適用されたプライベートアプリケーションについても、完全な可視化が可能。ZDXは、Zscaler Private Accessで保護されるプライベートアプリケーションにおけるユーザー接続について、幅広くネットワークを洞察し、関連性のあるテレメトリデータを一元的なダッシュボード上で可視化することで、IT部門やセキュリティ部門が、プライベートアプリケーションにおけるユーザーエクスペリエンス問題を修繕・解消する際に活用できる。

 ServiceNowによるITインシデント管理の自動化にも対応。ZDXは、リアルタイムのインシデント通知を共有するイベント主導型のAPIで、ServiceNow ITSMプラットフォームと統合され、ZDXのアラートに基づいて障害対応チケットの発行を自動化できる。これにより、IT部門の修繕ワークフローを標準化し、ITインシデント管理を向上する。