ニュース

組み込みLinuxに認証機能やセキュリティ対策をプラスしてパッケージ化、サイバートラストが「EM+PLS」をリニューアル

 サイバートラスト株式会社は4日、IoT機器の長期使用を実現するサービスとして提供してきた「EM+PLS(イーエムプラス)」をパッケージ化し、セキュアなエッジAI環境の実現に適したプラットフォームとして新たに提供開始すると発表した。

 新たな「EM+PLS」は、長期サポート対応の組み込みOS「EMLinux」に、サイバーセキュリティ国際規格に対応するために必要な認証機能「Secure IoT Platform」とリモートアップデート(OTA)機能、EMLinuxで意図しないプログラムの動作を防ぐ「セーフリスト防御策」、機器のなりすましを防ぐハードウェア防御チップを「信頼の基点」としたレファレンス環境などを組み合わせたパッケージソリューション。

 IoTや組み込みLinux システムの開発・運用で必要とされる各プロセスにセキュリティ対策を組み込んでおり、セキュアなエッジAI環境において対応が求められるサイバーセキュリティ国際規格への対応を推進することにより、DevSecOpsの実現を支援するという。

 なおサイバートラストでは、エッジコンピューティング機器に向けたAI推論処理ICを開発・提供する米国のスタートアップ企業quadric.io(以下、クアドリック)と、2020年に提携し、AI次世代のエッジスーパーコンピューティング環境の提供に向けて協業を進めてきたとのこと。

 今回の「EM+PLS」パッケージ化にあわせて、サイバートラストは、クアドリックのエッジAI向けのM.2 PCIeカード「quadric dev kit」、および統合開発環境「quadric SDK」を販売開始する。

 quadric dev kitは、データ処理や、推論汎用性、消費電力など、既存のアーキテクチャが持つ課題を解決し、消費電力制限のあるエッジAIに最適化されているのが特徴という。またquadric SDKについては、90日評価ライセンスをサイバートラストからも12月24日まで無償提供する。