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人流をリアルタイムに予測してフードロス削減などを可能に――、NTTデータの「BizXaaS MaP 人流分析」

位置情報ビッグデータの横断解析で建物や道路単位での人流予測を実現

 株式会社NTTデータは、人流をリアルタイムに予測できるサービス「BizXaaS MaP 人流分析」を、11月1日より提供開始すると発表した。

 「BizXaaS MaP 人流分析」は、さまざまな位置情報コンテンツと業務アプリケーションをワンストップで提供するクラウドサービス「BizXaaS MaP」の新ラインアップ。人口分布統計、GPSなどの複数の人流プローブデータ、地理空間データを複合的に処理し、建物単位、道路単位での人流を分析・予測することができる。

 具体的には、モバイル空間統計のリアルタイム版の人口統計をもとに、BizXaaS MaPの推計技術と人流プローブデータを併用することで、人流プローブデータだけでは実現できなかった、高精度なピンポイント推計を可能にする。これにより、建物単位、道路や歩道単位の人流が、高精度な絶対人数で把握可能になるという。

 また、BizXaaS MaPのビッグデータ処理技術と、NTTグループの研究成果を活用したAI予測技術・並列分散処理ノウハウを用いて、リアルタイムな人流現況把握と、それらの人流現況を加味した将来人流予測を実現した。これをより、従来の統計データを使った予測では実現できなかった、リアルタイムな人流変化を反映した高精度な需要予測を可能にするとのこと。

 なお、BizXaaS MaP 人流分析は、API連携によって既存システムへの追加が可能。NTTデータでは、利用企業が保有する店舗・施設実績データを組み合わせた分析機能を利用したい場合などには、導入支援サービスも提供するとしている。

 NTTデータでは、ユースケースとしては、飲食店が需要・来店数予測に活用する例を挙げた。この場合は、街の人出をリアルタイムに把握し、仕込み量の調整や、閉店間際の割引率の最適化が可能になるため、フードロスを削減できるとのこと。

 また自治体・イベントにおいては、施設利用者数や周辺のリアルタイム人流データ、人流予測などを組み合わせて利用者に情報提供することで、イベントでの密の回避や、災害時の適切な避難誘導を支援できるとした。