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ドコモ、顔認証機能をAPIで提供するサービス RealNetworksの顔認証エンジンを採用

 株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は5日、顔認証機能をAPIで提供する顔認証サービスを販売開始すると発表した。画像認識ソリューションの開発を支援するクラウドサービス「ドコモ画像認識プラットフォーム」に、RealNetworksの顔認証エンジンソフトウェア「SAFR」を搭載し、APIで連携することにより、利用企業のシステムやサービスに対して顔認証機能を容易に追加可能にしている。

 今回ドコモが提供するのは、業界最高水準という99.87%の認識精度と、177msの認識スピードを合わせ持つ顔認証サービス。自動改札や入館ゲートなど、高いセキュリティを必要としながらもウォークスルーで認証が求められるユースケースに対応できるという。さらに、複数人いる場面やメガネ・サングラス着用時、表情をつくっている時、明るさが不十分といった環境下でも正しく個人を認識でき、マスクを着用したままでも98.90%の高い認識精度での認証を行えるとしている。

 また、顔画像の登録は正面からの顔画像1枚のみで済むほか、写真や動画などを活用し、なりすましで認証を行おうとする場合でも、特殊なカメラやセンサーを使うことなく、なりすましを検知可能とした。

 加えてこのソリューションでは、映像から個人を特定せずに性別・年齢・表情を推定可能になっているので、店舗における来店者分析や、デジタルサイネージへの属性に応じたコンテンツの出し分けなど、属性推定を用いたソリューションに対応する。

 このほか、ドコモ画像認識プラットフォームに顔認証機能を追加することにより、顔認証機能をAPIで提供可能にしているため、企業が保有する既存システムなどと顔認証機能との連携が容易にできる点もメリット。顔画像の登録や認証を行うためのアプリケーションについては、標準クライアントアプリケーションを提供するだけでなく、ソフトウェア開発キット(SDK)も提供可能なことから、すでに用意されているユーザーインターフェイスをベースに、利用企業の用途に合わせて柔軟に開発を行えるとした。

ドコモ画像認識プラットフォーム

 なおドコモでは、要望に応じて、顔認証を活用したソリューションのシステムインテグレーションを、5Gやモバイル端末、ネットワークカメラなど、さまざまなデバイスと組み合わせて提供可能としている。