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Tableau、エンタープライズ向けの新機能とサブスクリプションプランを発表
大規模な組織全体でのデータ利活用を支援
2021年9月15日 11:08
Tableauは14日、データ分析プラットフォーム「Tableau」において、新しいエンタープライズ機能とエンタープライズ・サブスクリプションプランを提供開始すると発表した。
同日には、エンタープライズ向けのプラットフォームをリリースする狙いやエンタープライズ機能の概要について説明会が行われた。
「Tableau」は、ユーザーがデータを見て理解できるように支援する、グローバルのデータ分析プラットフォーム。強力なAI、データ管理、コラボレーションを備えたビジュアル分析を提供し、個人からあらゆる規模の組織に至るまで、影響力のあるデータドリブンな意思決定をサポートする。
今回、新たにエンタープライズ向けの機能とサブスクリプションプランを提供することについて、Tableau カントリーマネージャーの佐藤豊氏は、「国内企業では、データ利活用への意識や関心は高いものの、それによるビジネス成果が増えているとはいえないのが実情だ。組織がモダンアナリティクスに取り組む際には、セルフサービス分析とガバナンスを共存させることが重要になる。ガバナンスによって、適切なユーザーが必要な時に必要なデータを入手できるようになるとともに、安全かつ信頼できるコンテンツにあらゆるユーザーがアクセスすることが可能となる。しかし、これを組織レベルで展開し、データドリブンの意思決定を全社的に広げるためには多くの課題があった。そこで今回、この課題に対して、エンタープライズ向けに再設計された新しいTableauプラットフォームをリリースする」と述べた。
エンタープライズ・サブスクリプションプランは、Tableau ServerまたはTableau Onlineに、Data ManagementとServer Managementをバンドルして提供する新プラン。このプランには、Creator、Explorer、Viewerのライセンスも含まれているため、大規模での導入においても、Tableauの全機能をより簡単に調達し、組織全体にデプロイすることが可能となる。これによって、組織のあらゆるユーザーがデータを利活用し、よりよいビジネス成果を上げることができる。
佐藤氏は、大規模導入の実績として、日本航空とブラザー工業の事例を挙げ、「日本航空では、Tableauを使い始めてから、リアルタイムのデータから誰でも瞬時に異常を発見し、すぐに打つ手を講じることができるようになった。ブラザー工業では、Tableauを導入したデータ分析により改善が必要な製造ラインに注力できるようになった。10－15年かけた改善よりも、Tableau導入後の1－2年での改善のほうが、より大きな効果を上げている」と紹介した。
また、新しいエンタープライズ機能としては、データ準備、ガバナンス、一元化されたセキュリティ、エンタープライズ・リファレンス・アーキテクチャ、リソース管理、動的スケーリングなどの機能を提供する。
Tableau シニアプロダクトマーケティングマネージャーの林達郎氏は、Tableau Data Managementの新機能のポイントについて、「データカタログ機能によって、信頼できる適切なデータを誰もが発見できるようにした。分析の流れの中で、データカタログを利用して、貴重なメタデータ、リネージ、データ品質に関するアラートを表示する。また、データ管理をオペレーション化・自動化することで、ユーザーはセルフサービスでのデータの準備を容易に行うことが可能となった。さらに、データセキュリティの一元化を実現。行レベルのセキュリティポリシーの定義、接続時のサービスアカウントの管理、抽出物の再利用などを可能にした」としている。
Tableau Serverの新機能については、「業界標準のエンタープライズ・リファレンス・アーキテクチャでソリューションを設計。エンタープライズ・デプロイメント・ガイドライン（EDG）により、可用性、拡張性、およびセキュリティに関する要件を満たすための規範的なメソドロジーを、エンタープライズのTableauリファレンス・アーキテクチャに提供する。EDGはテクノロジーにとらわれず、またプラットフォームにも依存せず、エンタープライズデータセンターのベストプラクティスに準拠している。リソース管理機能では、エージェントベースのモニタリングによって可視性を向上した。動的スケーリング機能では、ワークロードの需要に対応してコンテナ内のリソースを動的に拡張する。これにより、需要のピーク時には十分なコンテナを利用し、需要の少ない時間にはスケールダウンすることできる」と説明した。
なお、エンタープライズ・サブスクリプションプランと、新しいエンタープライズ機能におけるデータ準備とカタログの強化機能は、「Tableau 2021.3」でリリースし、今月後半に利用可能となる。追加機能は、今後数カ月以内に利用できるようになる予定。