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エンバカデロ、Windows 11対応の統合開発環境「RAD Studio 11」
Apple M1やAndroid API 30もサポート

 エンバカデロ・テクノロジーズ合同会社(以下、エンバカデロ)は10日、Delphi/C++に対応する統合開発環境「RAD Studio」において、新版「RAD Studio 11 Alexandria」を提供開始すると発表した。110以上の新機能追加と650件以上のバグ修正を行っており、開発者の生産性を高めているという。

 RAD Studioは、Delphi/C++に対応した統合開発環境。今回はWindows 11が10月より提供されるのに先立ち、新版のRAD Studio 11 Alexandriaを発売する。同製品は、Windows 11向けのアプリケーション開発およびWindows 11アプリを配布するMicrosoftストアに対応しており、最新のWindowsアプリケーションを含めた、広範なデバイスでのアプリ展開が可能になるという。

 また、macOS 64ビットARMコンパイラとツールチェインを搭載したことにより、インテル/M1どちらのMacにも対応したユニバーサルアプリケーションの構築、macOS App Storeでの配布が可能になるとした。

 さらに、最新のAndroid 11(API level 30)、Billing APIにも対応。Googleが推奨するAndroidXライブラリの使用に移行し、新たに複数のclasses.dexファイルをサポートすることで、外部のAndroid依存関係の統合を簡素化できたとのこと。

 加えて、統合開発環境(IDE)が高DPI/4Kに対応し、実解像度でのUI設計を可能にした。開発環境下において、フォントやアイコンが鮮明に表示されるだけでなく、VCL/FMXフォームデザイナーでの画面開発においてもリアルタイム表示で高DPIのアプリケーションを設計できる。

 このほか、VCLとIDE向けにリモートデスクトップ機能が強化され、リモートデスクトップ経由のIDEの利用時における操作性を高めたことで、リモート環境におけるチーム開発の生産性を向上させた。チーム開発を効率化する機能としては、バージョン管理システムによるコードの変更トラッキングをサポートしたことや、Subversion、Git、Mercurialのリポジトリに対応したこと、差分ビューワーを用いた変更個所、履歴の確認への対応なども行われている。

 なお、RAD Studio 11は、Delphi/ C++の2つの言語を利用できるが、単一言語のみを利用できる「Delphi 11 Alexandria」「C++Builder 11 Alexandria」も提供される。