ニュース

エンバカデロ、4K対応などを行った統合開発環境の新版「RAD Studio 10.4 Sydney」

 エンバカデロ・テクノロジーズ(以下、エンバカデロ)は28日、クロスプラットフォームネイティブアプリの統合開発環境「RAD Studio/Delphi/C++Builder」について、最新版となる「RAD Studio 10.4 Sydney」の提供を開始した。

 RAD Studio 10.4では、4K/High DPIに対応したモダンWindowsアプリケーション開発をサポート。Delphi/C++Builderにおいて、4KやHigh DPIの画面に対応したモダンなUIコンポーネントをサポートした。VCLフォーム上のUIコンポーネントは、モニターの解像度に合わせて自動的にサイズ調整される。

 また、新しく追加されたVCLコンポーネント「Edge Browserコントロール」により、ChromiumベースのMicrosoft Edge WebView2を通じて、ウェブブラウザー機能をネイティブVCLアプリケーションに組み込むことができる。

 Windows、macOS、iOS、Android、Linux向けマルチデバイス開発機能も強化。Metal APIをサポートしたことで、macOSおよびiOS向けアプリケーションにおいて、オーバーヘッドの小さい高速でパフォーマンスの高い画面描画が可能になったほか、各プラットフォームの最新バージョンに対応した。

 また、GTK+を用いたLinux GUIアプリケーション構築機能をIDEに完全統合(前バージョンまではアドオンで対応)し、効率的にLinux向け開発を実現できるようにした(Delphiのみ)。

 Delphi向けには、コード入力支援機能「Code Insight」に、言語サーバープロトコルを実装することで、IDEをブロックせず、コード補完、ナビゲーションなどコード入力支援に関する処理を別プロセスで高速に提供できる。

 C++Builder向けには、すでにサポートされているBoost、Eigenなどに加え、ZeroMQ、SDL2、SOCI、libSIMDpp、Nematodeなどの人気のC++ライブラリをC++Builder向けに移植し、最適化しました。また、WindowsではLLDBベースのWin 64向けデバッガを新たに搭載し、複雑なデータ型のデバッグに対応した。