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エンバカデロ、コーディング効率を上げる分割ビューを搭載した「RAD Studio 12.1」などを提供開始

 エンバカデロ・テクノロジーズ(以下、エンバカデロ)は5日、クロスプラットフォームネイティブアプリの統合開発環境のアップデート版「RAD Studio 12.1」「Delphi 12.1」「C++Builder 12.1」を提供開始した。

 C++Builderでは、12.0ではプレビュー版として提供していた新しいClangベースのWin64 C++コンパイラを正式にリリースした。64ビットコンパイラとRTL/C RTL、LLVMベースのリンカを含むツールチェインを搭載したことにより、大規模なアプリケーションの構築とリンク、外部ライブラリやC++コードとの統合が向上する。IDEとの完全な統合が可能で、FireDACやその他のデータベース、RTLライブラリを使用して、VCLやFireMonkeyアプリをビルドできる。

 新しいRAD Studio(DelplyおよびC++Builder含む)のIDEには、エディタの分割ビューを搭載した。スプリットエディタビューをサポートしており、分割ビューを用いることで、同じファイルを並べて編集でき、複数箇所の同時編集や設計ビューとコードビューの同一画面表示など、プログラミング効率を向上させる。

RAD Studio 12.1エディタの分割ビュー

 また、2024年8月以降にGoogle Playストア上で配布するアプリの必須要件である、Android API level 34に対応。Android SDKの更新、いくつかの追加Androidプラットフォームツールの導入、Javaランタイムの更新、アプリのパッケージングプロセス、デバッグの改善を行っている(Delphiのみ)。

 RAD Studio 12.1では、RAD Studio 12.0で導入された機能を中心に、VCLライブラリとFireMonkeyライブラリの両方に多数の改良を加えた。今回のアップデートでは、すべてのターゲットプラットフォームでグラフィックスとUIコントロールのレンダリングのパフォーマンスと品質を向上した。

 C++Builder IDEのVisual Assist統合については、品質を改善。コードとビジュアルデザイナを横断して名前変更するリネームリファクタリングも拡張された。コード補完、コードナビゲーション、C++コードのリファクタリングを提供し、生産性を向上させる。

 Delphi LSPの品質改善では、コード補完が表示されたときの特定のキー入力の動作をカスタマイズする機能を追加した。パーソナライズされた操作を構成でき、さらに、Delphi LSPの全体的な改善として、コード補完の自動呼び出しや自動表示も改善した。

 データアクセスのサポートデータベースについては、データベースライブラリ、RESTクライアントライブラリ、ランタイムライブラリに対して多数の改善を実施。FireDACはFirebird version 5とPostgreSQL Version 16を正式にサポートした。