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鈴与、AI-OCRと仕分けシステムで請求書処理業務を自動化する「仕訳支援クラウド」

 鈴与株式会社は8日、経理担当者の請求書支払処理業務の効率化を支援するサービス「仕訳支援クラウド」を提供すると発表した。グループ会社のアライズイノベーション株式会社が持つAI-OCR技術と、鈴与が独自開発した仕訳システムを組み合わせ、利用企業における業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)化を支援するという。

 「仕訳支援クラウド」は、AIを活用し、画像から文字を認識してデータ化するAI-OCRと技術と、勘定科目等の会計仕訳処理に必要な情報を自動判定できる仕訳システムを組み合わせたソリューション。請求書支払処理プロセスにおいて、従来は担当者が目視で判断していた業務の標準化・自動化が可能になるため、利用企業の業務を効率化できるとした。

 具体的には、PDF化された請求書をシステムに読み込ませると、AI-OCRと仕訳システムによって必要な情報が自動抽出され、取引先コード・勘定科目・税区分・摘要といった、支払処理に必要なデータへと自動的に変換される仕組み。これによって経理担当者の入力作業がなくなり、内容確認のみを実施すればよいので、処理作業が効率化されるとともに、担当者による業務品質の違いも解消できるとのこと。

 例えばレンタカー・カーシェアリング業界では、取引先ごとに形式の異なる請求明細書が車両ごとに発行されるため、請求書の枚数が多く、細かな確認をしながらの入力作業が必要になるという。こうした場合に適用すると、AI-OCRが支払処理に必要な情報の自動抽出を高精度で行ってくれることから、鈴与では、高い効果が見込めると説明している。

 なお鈴与では、請求書の受領とPDF化を代行するオプションサービスも提供するため、担当者が出社する必要性を排除し、すべての請求書支払処理業務を担当者が自宅から行える体制の構築を支援するとのことだ。