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香川大学、KDDI総合研究所、NECなど5者、Beyond 5Gを支える光ネットワーク技術の研究開発に着手

 国立大学法人香川大学、株式会社KDDI総合研究所、日本電気株式会社(以下、NEC)、サンテック株式会社、古河電気工業株式会社(以下、古河電工)の5者は7日、国立研究開発法人情報通信研究機構(以下、NICT)の「Beyond 5G研究開発促進事業」に関わる委託研究の基幹課題「Beyond 5G超大容量無線通信を支える空間多重光ネットワーク・ノード技術の研究開発」に採択され、研究に着手したと発表した。

 研究は、第5世代(5G)無線通信サービスの次世代となる「Beyond 5G」無線通信サービスを支える、光ネットワークの高速化などに関するもの。

 Beyond 5Gでは、5Gの特徴である「高速・大容量」「低遅延」「多数端末との接続」のさらなる高度化が期待され、これを支える光ネットワークには、ペタビット毎秒級の光リンク容量が必要となると考えられている。

 研究開発では、マルチコアファイバー(MCF)などの空間多重技術に基づく超大容量空間多重光ネットワークに必要となる、基盤技術の研究開発に取り組む。

 研究開発を行う基幹技術は、階層化光ネットワーク・光ノード設計技術(担当:香川大学)、保守性に優れたファンイン・ファンアウト(FIFO)レス中継システム構築技術(担当:KDDI総合研究所)、MCFのコアごとに伝搬方向が異なる光信号の一括増幅技術(担当:NEC)、MCFのコアごとに切り替え可能な空間光スイッチ技術(担当:サンテック)、装置内接続用MCF配線・接続技術(担当:古河電工)の各項目。

 これらの研究開発により、将来のBeyond 5G無線通信サービスを支える、経済性と転送性能に優れた超大容量光ネットワークの実現が期待されるとしている。研究開発期間は2021年7月27日から、2022年度のステージゲート評価を経て、最長で2024年度まで継続の予定。