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トラスコ中山、ブラックラインとSAPの共同ソリューションで決算業務を“付加価値”業務へ移行

 ブラックライン株式会社とSAPジャパン株式会社は18日、プロツールの専門商社であるトラスコ中山株式会社が、自社の決算業務のプラットフォームとして、ブラックラインとSAPの協業ソリューション「SAP Account Substantiation and Automation by BlackLine」(以下、BlackLine)を稼働させたと発表した。

 トラスコ中山では、従来、経理部門が携わる決算作業、経費精算、伝票の入力とチェック、内訳書作成や財務諸表作成などの業務において、人による作業や、ペーパーワークが多く発生していたという。また日々の業務に加えて、会計数値の分析にも多くの時間を費やしており、経理部門において、分析のために必要な情報の取得、内容の精査といった作業にも時間を要する点が課題となっていたとのこと。

 そこで同社では、決算業務の高度化を行うために、クラウド型決算プラットフォームであるBlackLineの導入を決定。2021年1月~5月に導入作業を実施し、5月度の月次決算より、従来業務との並行稼働を開始した。この結果、内訳書(補助簿)の自動作成、証憑証跡や承認履歴の電子化、担当者・承認者の役割の明確化と進捗の可視化、過去情報への容易なアクセスが可能となっている。

 導入以降の月次決算では、従来、ペーパーワークで行っていた決算仕訳の確認および承認をすべてシステム上で行われるため、証憑書類含む紙の出力がゼロになったとのこと。また、担当者各自がExcelへの入力により状況把握していた進捗管理についても、タスク管理として全員が同様に進捗状況を認識可能になったことから、処理の遅れや後続作業への影響を確認しやすくなったとした。

 こうして、経理部門の課題である、人による作業やペーパーワーク、人が判断をするチェック作業が削減され、既存データベースやデジタルツールの活用が可能になることで、作業としての業務から脱却し、経営判断や事業価値に貢献する、付加価値の高い業務へ移行していくことを目指している。

 さらにBlackLine導入後は、内訳書作成の自動化にとどまらず、さまざまな決算・経理業務を自動化し、データを活用した定量・定性分析により、経営のための情報提供を有効かつ迅速に行える経理組織の確立を進める考えだ。